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特別委員会/決算特別委員会


委員長報告


 ただいま議題となりました議案、認第1号ないし認第21号、すなわち平成28年度一般会計、特別会計及び公営企業会計の決算認定の件につきまして、決算特別委員会における審査の経過及び結果をご報告申し上げます。
 当委員会は、去る10月2日に設置されて以来、11回にわたり、鋭意審査を行ってまいりました。
 審査におきましては、議会が果たすべき監視・評価機能の重要性を十分に踏まえつつ、平成28年度予算が、議決の趣旨・目的に沿って、いかに適正かつ効率的に執行されたのか。また、行財政構造改革の着実な推進に向け、どう取り組んだのか等について熱心な議論が展開されました。
 特に平成28年度は、兵庫県地域創生戦略を具体化するスタートの年であり、兵庫創生の実現に向けて、どのように施策を展開し、どのような効果が得られたのか等について議論がなされました。
 審査に際して、委員各位から述べられた意見などについては、まず、「財政状況」、次に「地域創生等に係る県政の重点施策」の観点から、ご報告申し上げます。

 第1は、財政状況についてであります。
 まず、平成28年度決算の概要において、一般会計については、県税等の収入が減少したものの、実質収支、実質単年度収支とも9年連続で黒字を確保しております。
 公営企業会計については、病院事業において、こども病院の建替移転に伴う一時的な患者調整による減収があったものの、尼崎総合医療センターの本格稼働に伴う収支改善や診療報酬改定への的確な対応などの経営改善に取り組み、経常損益は昨年度より21億円改善しましたが、なお21億円の赤字となっております。
 一方、企業庁の事業においては、収益的収支を有する4事業全てで黒字を確保しております。
 しかし、地方財政調査方式による一般会計の県債残高は、約4兆円に上るほか、収支不足に対して、退職手当債や行革推進債の発行、県債管理基金の活用等、財源対策を実施せざるを得ないなど、依然、厳しい財政状況が続いております。
 このような状況を真摯に受け止め、平成30年度の収支均衡に向け、施策の選択と集中を徹底し、最終2カ年行革プランにおける取組を着実に実施する一方、人口減少・少子高齢化が進む中でも活力を保ち、県民が将来への希望を持てる、魅力ある兵庫を創る地域創生の取組を前進させることが求められました。
 平成31年度以降の財政運営の見通しについては、全国と本県の経済成長率の乖離の状況も踏まえ、国の経済成長率よりも抑制的に見積もっていく等弾力的な対応が求められるとともに、平成28年度決算では新たに導入された地方公会計制度に基づき、財務書類を作成したことから、地方財政の見える化や適切な資産管理に有効に活用するとともに今後、全国での公会計制度の導入状況を見据え、他府県との比較や分析を財政運営に活用することが求められました。

 次に、行財政構造改革の推進状況については、収支不足は242億円と平成27年度と比較して約80億円減少するなど、目標である平成30年度における収支均衡の達成に向けて、着実に成果が上がっております。
 しかしながら、国の経済・財政計画による地方財政への影響、社会保障関係費の増加等、厳しい財政状況にあることから、引き続き努力していくとともに、収支均衡後の平成31年度以降も収支悪化が生じることがないよう、県債残高などのストック指標の更なる改善に向けて不断の取組を行っていくことが求められました。
 震災から既に22年を経た今、創造的復興を成し遂げたとはいえ、財政指標等においては、未だに震災による影響を除外した指標が併記されています。兵庫の未来づくりへ向けた次の段階に移ろうとする中、今後はさらに震災の影響から脱却し、力強く県政課題に取り組んでいくことが求められました。

 県債については、将来負担比率及び県民一人当たりの県債残高が高い水準にあることから、県債残高の縮減に着実に取り組むことが求められました。
 自主財源の確保として、徴収歩合の更なる改善を目指し、税収確保対策に着実に取り組むとともに、特に収入未済額の大きい個人県民税の滞納対策については、市町の徴収能力の向上を支援するほか、平成30年度の特別徴収の一斉指定に向けて事業者等への周知徹底を行うことが求められました。
 保有する債権の適切な管理、回収については、県営住宅使用料の収入未済額の減少のため、地元市町等と連携し滞納者の生活状況等の把握や連帯保証人への通知を行うなど、状況に応じた収納努力を講じていくことが求められました。
 一方、超過課税を活用した事業については、安定した事業継続のため、税を納めている企業や県民の理解を更に深めていく取組が求められました。

 また、公共施設については、実効ある老朽化対策のため、兵庫県公共施設等総合管理計画に基づき、全庁的な取組を推進していくことが求められるとともに、除却する際は、負担を先送りしないよう除却債の活用については慎重を期すべきことが求められました。
 長期保有土地については、地元市町と連携した利活用の検討や、全庁体制での利活用又は処分の検討等更なる保有量の縮減に取り組むほか、県有環境林についても、適正な維持管理や県民ニーズ等を踏まえた利活用に取り組んで行くことが求められるとともに、未利用地や施設の統廃合による跡地等、利活用が見込めない用地については、購入者のニーズの把握や売却情報の提供等効果的な方法により売却を促進していくことが求められました。
 また、公社等については、社会経済情勢の変化や同種の民間サービスの充実等の観点を踏まえた経営評価に努めるとともに、県の財政に及ぼす影響に鑑み、引き続き経営改善に着実に取り組んでいくことが求められました。

 このほか、広報紙の業務委託の契約変更を行った効果等を参考とした全庁的な業務委託契約の見直しの検討、税等の軽減措置の見える化、特定目的基金の県債管理基金への積立の解消、中小企業高度化資金の収入未済額の回収、消費税減収対策債の発行の是非、中小企業制度融資貸付金の融資実績、森林環境税(仮称)の創設による県民緑税への影響、宿泊税導入の検討、法人事業税と外形標準課税が法人に与える影響、地方創生交付金の活用状況の検証、指定管理者制度の充実、包括外部監査結果を踏まえた給与費等の費用抑制による県立病院の経営健全化の推進、旅費条例の見直しなどについて意見が述べられたところであります。

 第2は、地域創生等に係る県政の重点施策についてであります。
 まず、地域創生の本格化として、兵庫のポテンシャルを活かし、地域の魅力アップを進めること、バランスの取れた社会基盤整備を行うこと、人と産業を育て、安定した経済の好循環を目指すことが求められました。
 その上で、自然増対策の推進、待機児童の解消に向けた保育の量の拡大と質の確保、子ども・子育て支援の充実、男性の家事・育児の参加への支援、カムバックひょうごセンターの更なる拡充、中小企業振興条例に基づくものづくり産業の振興、次世代産業雇用創造プロジェクトの更なる推進、外国人観光者に対する兵庫の魅力の発信、農林水産業の担い手育成、県産木材の利用促進、農地中間管理事業の検討、ニュータウンの再生・活性化、グループホーム及び重度心身障害者のリハビリ拠点の計画的な整備の促進、優秀なものづくり人材の育成、インクルーシブ教育システムの推進、特別支援学校における社会的自立に向けたキャリア形成の支援などに取り組むことが求められました。
 次に、地域創生の基盤づくりとして、高速道路六基幹軸ネットワーク整備基本計画の推進、ひょうごインフラ・メンテナンス10箇年計画の進捗、頻発する浸水被害から県民の命と生活を守るための総合治水対策の推進、関西3空港の最大活用の検討、LED式信号灯器の設置促進等交通事故の防止対策の推進、低炭素社会の実現に向けた地球温暖化対策の推進、市町水道事業や地域整備事業等の企業庁事業の着実な推進などに取り組むことが求められました。

 次に、地域自立の推進等として、地方六団体や関西広域連合とも連携した地方分権に向けた実効ある提案、災害や危機事案発生時の県民の避難行動の支援、特殊詐欺防止へ向けた更なる啓発、資質の高い警察官の育成と不祥事の根絶、県民の安全安心を高める暴力団対策、外部人材の活用などによる戦略的な広報などに取り組むことが求められました。
 その他、地域創生戦略の立案や事業推進に関して、地域経済分析システムによるビッグデータの活用や、個別事業のKPI達成にとどまらず、施策の戦略目標達成のための評価についての検討が求められました。

 以上、冒頭申し上げた二つの観点から、特に議論があった事項について ご報告を申し上げました。
 県当局におかれましては、議会の意見を十分尊重され、最終2カ年行革プランを着実に推進し、平成30年度での持続可能な行財政構造を達成、維持していくとともに、兵庫県の発足から150周年の節目を迎えることから、地域創生を軌道に乗せ、新たな兵庫づくりを実現していけるよう、県民ニーズに的確に対応した実効ある施策の展開を強く望むものであります。

 最後に、表決の結果について申し上げます。
 認第1号、認第2号、認第4号、認第5号、認第11号、認第12号、認第14号、認第16号ないし認第18号、認第20号、以上11件につきましては、賛成多数をもって、また、認第3号、認第6号ないし認第10号、認第13号、認第15号、認第19号、認第21号、以上10件につきましては、全会一致をもって、いずれも原案のとおり認定すべきものと決した次第であります。

 議員各位におかれましては、何とぞ当委員会の決定どおりご賛同を賜りますようお願い申し上げまして、決算特別委員会の審査報告を終わります。