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知事提案説明

平成20年第296回定例会 知事提案説明


 
 本日、第296回兵庫県議会の開会にあたり、提出議案の説明に先立ち、諸般の報告をします。
 つづき研二議員には、去る7月6日に急逝されました。つづき議員の御霊に対し、謹んで哀悼の意を表します。
 つづき議員は、平成3年、兵庫県議会議員に初当選されて以来、5期15年にわたり、地域の振興と地方自治の発展に尽力してこられました。
 この間、文教常任委員会委員長、県議会日本共産党議員団の団長などの要職を歴任され、また、保健福祉、中小企業、労働、教育、防災対策など、さまざまな分野の課題に真正面から取り組まれてきました。
 ここに、衷心より感謝の誠を捧げますとともに、心からご冥福をお祈りします。

 本年度におけるこれまでの主要な県政推進について、報告します。

第1は、行財政構造改革です。

 新行財政構造改革推進方策第二次案については、これまで、県議会の行財政構造改革調査特別委員会において、ご審議いただき、9月12日には議会として釜谷議長から調査報告をいただきました。このための精力的な取組みに感謝します。
 このたび、調査報告に盛り込まれたご意見や委員会での質疑等を踏まえ、第二次案を修正確定し、第一次推進方策と合わせて、行財政構造改革推進方策案として取りまとめました。
 第二次案の主な内容について説明します。
 まず、地方機関のうち、県民局については、現地解決型の総合事務所の定着を踏まえ、10県民局体制を存置するとともに、地域特性を十分考慮した組織体制のあり方について、今後の検討の枠組みを明らかにしました。また、事務所の統合再編については、原則1圏域事務所に統合するとともに、市町や関係機関と協力し、保健支援センターや地域普及所等の設置により、県民サービスの確保に努めます。
 県立病院については、再編・ネットワーク化を図ることとし、尼崎病院及び塚口病院については、外部委員会において、統合再編を基本方向とし、両病院の有する診療機能の再編の具体案、そのために必要な施設・設備等の整備、統合再編後の既存施設の利活用等について、平成21年度前半までを目途に、幅広い観点から検討を行います。
 公社等については、団体の統合・廃止により、6団体削減するとともに、事業や体制の抜本的な見直しを行い、経営の自立化を図ります。
 また、行財政構造改革推進方策案の改革の視点としては、選択と集中の徹底、参画と協働の推進、効率的な県政運営の推進、職員のコスト意識の徹底、県民意向の的確な把握、フォローアップの推進などを充実しました。
 財政運営については、地方財政健全化法に基づく健全化判断比率が明らかになったことを踏まえ、将来負担比率を財政運営の基本方針に係る数値目標に位置づけました。

 今回の行財政構造改革の推進は、今後の兵庫づくりの基盤となることから、改革の着実な推進と適切なフォローアップを図るための枠組みが不可欠です。このため、自主的・自律的な枠組みとして、地方財政健全化法の手続きに準じて、推進方策案を議決対象とすることなどの策定手続や実施状況の議会報告、検証のための審議会の設置などを規定する「行財政構造改革の推進に関する条例」を定めることとしました。あわせて、「県行政に係る基本的な計画の議決等に関する条例」との適用関係を明確にしております。
 この条例に基づき、2月に決定した第一次推進方策と、今回取りまとめた第二次案を合わせた「新行財政構造改革推進方策案」を議決いただきたく提案します。

 阪神・淡路大震災からの復旧・復興のステージを乗り越えた今、震災の影響で悪化した財政を改善し、少子高齢社会や人口減少社会の到来を見据え、県民の要請に的確に対応できる持続可能な行財政構造を確立していかなければなりません。県民の参画と協働のもと、兵庫の豊かな地域資源を生かしながら、それぞれの地域特性に応じた施策を展開し、「元気で安全安心な兵庫づくり」に全力で取り組む決意です。
 本年度を「兵庫の再生元年」とし、新行財政構造改革推進方策に基づき、職員一丸となって改革を実行していきます。引き続きご指導をお願いします。

第2は、安全と安心です。

 その1は、防災・減災対策です。

 7月28日、都賀川で増水事故が発生しました。亡くなられた5名の方に対して、心よりご冥福をお祈り申し上げます。この事故では、急激な増水への対応、河川利用者の危険認識の共有が課題となりました。直ちに、親水施設を有する表六甲13水系15河川について、緊急総点検を実施しました。そして緊急措置として、注意喚起や気象情報の提供を行うための暫定看板を設置するとともに、都市河川の危険性の周知を一層徹底することにしました。さらに、表六甲10水系12河川において、来年の増水期までに、気象情報の発表と連動して、回転灯が自動的に作動し、河川利用者に注意を喚起する警報システムを設置します。
 また、表六甲河川以外で親水施設を有する急流河川についても、現在実施中の点検結果を踏まえ、必要に応じて警報システムを順次整備します。

 先月30日、阪神南広域防災拠点及びその周辺で、88機関、約2,000人の参加を得て、平成20年度合同防災訓練を実施しました。
 南海地震により震度6弱を観測し、津波警報が発表されたという想定のもと、地域住民や自主防災組織による津波情報の伝達、要援護者等の避難誘導と安否確認等の訓練のほか、自衛隊、警察、消防等によるヘリコプターを使った救助、負傷者の応急措置など、本番さながらの活動が繰り広げられました。
 今後とも、災害に備えるとともに、訓練の経験を生かして災害文化の創造に努めます。

 その2は、食の安全安心の確保です。

 食品の偽装表示や輸入農作物の残留農薬問題など食の安全・安心を揺るがす事件が続いています。このため、先月、県内の食品関係事業者等を対象に開催された「食の安全安心に係る企業倫理セミナー」において、食品事業者が担う社会的責務や社会倫理に適合した行動の徹底を要請しました。
 また、食品衛生監視員とJAS法担当者が県内の食品量販店や卸売市場等に対して、県下一斉の合同立入調査を実施しています。製品管理状況や表示のチェック体制等を監視・指導することにより、安全安心な食品の流通に取り組みます。
 このような中、今月上旬、工業用として使用されるべき「事故米穀」の不正流通が発覚し、関係製品に対して、不安を抱く状況が見受けられます。このため、関係事業者の風評被害を防止するため、製品検査を実施するとともに、今回の事件の徹底した全容解明や再発防止策の策定など、国に強く要望します。また、菓子や食材などについて、検査しましたが、メタミドホスなどは全く検出されませんでした。

 本県では、安全安心で個性や特長のある県産食品を「兵庫県認証食品」として定め、その中で特に化学合成農薬や化学肥料を低減して生産した農産物を「ひょうご安心ブランド農産物」として販売・流通の促進を図っています。
 このたび、これらの農産物について、量の確保の目処がつきましたので、東播磨地域と但馬地域の量販店6店舗において常設販売コーナーを設置することとしました。今後、他の地域においても、常設店舗の拡大に努めます。

 その3は、明石海峡での船舶衝突事故です。

 3月5日明石海峡で発生した船舶衝突事故から半年が経過しました。この間、流出油の監視・防除、水質調査、定点監視調査等により漁業への影響把握・被害防除対策に取り組んでいます。
 これまでの定点監視調査の結果では、現場海域で浮遊油が確認されるものの短時間で自然消滅しており、また、監視定点では浮遊油もなく海水から油分も検出されていません。これらのことから、現在の油流出の状況であれば、今漁期のノリの生産には影響を及ぼさないと考えられます。しかしながら、沈没船船体には油が残存する可能性が高いため、先月、神戸市、明石市、淡路市とともに実施した事前調査結果報告を踏まえ、引き続き油抜取りに向けた検討を進めます。
 事故により大きな被害を受けた漁業者に対しては、これまで豊かな海づくり資金の貸付枠拡充や借換資金枠の確保等の経営支援を行ってきました。
 このたび、特に被害が甚大なノリ養殖業者に対し、災害補償共済への加入を促進するため、漁業共済掛金助成を行います。また、事故によりノリ加工場等が稼動できなかった漁協に対して、既に納付された港湾や漁港施設占使用料の還付を行います。

第3は、県民生活の安心確保に向けた緊急の経済対策です。

 本県の経済は、緩やかな拡大を続けていましたが、世界的な原油・原材料価格の高騰が地域経済活動にも影響を及ぼしています。燃料、輸送、材料コストなどの増大により企業収益が圧迫され、経営環境が厳しくなるとともに、景気の減速感が増しています。

 先月末、国において「安心実現のための緊急総合対策」がとりまとめられました。国の対策の詳細等は、未だ明らかではありませんが、諸物価高騰に伴う生活不安に対処し、県民の安心を確保するため、緊急に措置することが必要な事業について、既定の予算のなかで機動的・弾力的に対応することとしました。

 その1は、県民生活の不安解消対策です。

 本年3月から、消費者団体連絡協議会とともに実施している生活関連物資の価格動向調査について、調査期間を来年3月まで延長し、価格監視等を継続します。また、すべての県立生活科学センターにおいて、引き続き、消費者相談窓口を設置し、便乗値上げや商品の価格に関する県民からの相談に対応します。
 県社会福祉協議会が低所得世帯を対象に実施している「生活福祉資金貸付」について、新たに10万円を上限とする無利子融資枠を上積みします。また、社会福祉法人についても、「施設運営資金貸付」の貸付利率を軽減します。

 その2は、中小企業等の経営安定と活力向上対策です。

 昨年12月から、本庁と全県民局に設置している「原油価格高騰に関する金融相談窓口」において、引き続き中小企業からの相談に対応します。
 また、ひょうご産業活性化センターの「特別下請取引相談窓口」において、原油・原材料の高騰に起因する下請取引トラブルに関する相談を継続します。

 中小企業の資金繰り対策としては、金融機関と県信用保証協会に対して、県の制度融資の既往貸付に係る返済条件緩和等への柔軟な対応を、要請します。
 あわせて、制度融資である「経営円滑化貸付」の融資目標額380億円を680億円と300億円拡大するとともに、融資限度額を5,000万円から1億円に引き上げます。一方、「設備活性化貸付」の融資目標額150億円を250億円に拡大し、設備投資による新たな事業展開を支援します。
 さらに、業種転換などの新事業分野進出や、小規模企業における省エネルギー設備等の導入を促進するため、「新技術・サービス創造資金貸付」と「地域産業振興資金貸付」の融資割合を70%から80%に拡大します。

 その3は、原油高騰等を踏まえた対策です。

 物流コストの上昇を軽減するとともに、物流の効率化や観光振興を図るため、播但連絡道路について、国の高速道路や本四道路の割引に準じ、トラック等中・大型車に対して平日深夜、普通自動車に対する休日昼間の料金を1年間30%割引します。この割引は、国の措置のETC利用だけでなく現金利用についても実施します。
 原材料費等のコストが上昇するなかで、受注を優先した低価格での応札が生じ、公共工事の品質確保への悪影響が懸念されます。このため、最低制限価格を引き上げ、適正価格での契約を推進するほか、地元中小・中堅企業の受注機会を確保します。また、制限付き一般競争入札への参加要件である技術・社会貢献評価点数を引き上げ、建設業の技術力と経営力の強化を図ります。

 なお、国の「安心実現のための緊急総合対策」の具体的内容や補正予算措置の動向も踏まえ、これに対する対応については、適時適切に検討していきます。

第4は、医療確保対策の推進です。

 医師確保については、県医師会ドクターバンクと連携して、平成19年3月から現在までに23名の医師を医師不足地域等へ派遣しました。ドクターバンク登録医師を対象に、来月実施する「へき地等医療機関見学ツアー」の開催や、女性医師の再就業支援などにより、引き続き医師の確保に取り組みます。
 また、医師の地域偏在、診療科偏在の状況を踏まえ、後期研修を修了した医師等を県職員として採用し、県内公立病院等に派遣する「地域医師県採用制度」を新たに創設します。
 存続が課題となっていた兵庫医科大学篠山病院について、さる7月に県立会いのもと、兵庫医大、篠山市の間で同病院の運営と整備に係る基本協定が締結されました。これにより、これまで同様、篠山地区の地域医療の確保が図られることとなりました。県としては、特別講座の設置など、篠山病院の運営に対して、篠山市とともに支援を行います。

第5は、環境の保全と創造です。

 自動車NOx・PM総量削減計画に基づき、大気環境基準を早期達成・維持するため、「環境の保全と創造に関する条例」を改正し、平成16年10月から阪神東南部地域において、車両総重量8トン以上で自動車NOx・PM法の排出基準に適合しないディーゼル自動車等の運行を規制してきました。この実施状況について、昨年11月、環境審議会に対して、諮問していましたが、先月、平成22年度まで現行の条例規制を継続する必要があるとの答申がなされました。
 この答申を踏まえ、現行の運行規制を当面継続します。また、カメラ検査等の体制を維持するとともに、最新規制適合車への代替を促進するための補助・融資制度を継続します。

第6は、交流の連携と基盤づくりです。

 6月17日から26日まで、ブラジル、アラブ首長国連邦を訪問しました。
 まず、ブラジルでは、サンパウロやパラナ州ローランジャで開催された日本移民100周年記念式典や、パラナ州議会で開催された日本移民100周年記念祭などに、県議会友好訪問団や県民交流団などとともに参加し、パラナ州民や現地の日系人、兵庫県人会の方々との交流を一層深めたほか、マリンガやクリチバで開催された日本公園の開園式にも出席しました。
 日系人がブラジル社会に受け入れられ、社会の中核として高い評価と信頼を得ていること、さらなる日伯の関係強化の積み重ねの大切さを実感しました。
 また、ブラジルに向かう途上、アラブ首長国連邦を訪問しました。経済、医療、教育など幅広い分野での今後の協力・交流関係の構築をめざして、政府関係機関等と意見交換を行い、友好交流推進の覚書を交わしました。

 来月21日から24日まで、太平洋地域の国々の研究者をメンバーとする「東方地域都市計画住宅機構」等との共催で、「EAROPH姫路・兵庫世界大会2008」を開催します。「住宅・都市文化の継承と持続性」をテーマとして、各国・各地域の事例に基づき、歴史・文化や災害・防災・復興について議論を行い、国際的なネットワークの形成を図ります。

 「河川集水域と河口域との調和」をテーマに、来月27日から30日まで、「第8回世界閉鎖性海域環境保全会議(エメックス8)」が、中国・上海市で開催されます。
 エメックス会議の提唱者であり活動を推進する本県としても、これに参画し、国際環境協力の推進に一層努めます。
 あわせて、27、28日には、大阪府・京都府の知事とともに上海市を訪問し、3府県の観光魅力を総合的にPRし、中国からの観光集客を図ります。関西の観光関連事業者の参加を得て、現地旅行業者との商談会を実施し、「日本・関西ツアー」を促進します。

 北京オリンピックでは、多くの兵庫ゆかりの選手が活躍し、私たちに夢と元気を与えてくれました。特に、陸上男子400メートルリレーのアンカーを務め銅メダルを獲得した朝原選手と、アメリカを破り初の金メダルに輝いた女子ソフトボールチームの乾選手、狩野選手、廣瀬選手に対し、県として「誉」賞を贈呈することにしました。素晴らしい活躍をされた4選手に対して、心からお祝い申しあげ、県民の皆さんと共に喜びたいと思います。
 また、引き続き開催されたパラリンピックでも、水泳100メートル平泳ぎで野村選手が4位に入賞するなど、本県関係者の障害を乗り越え、限界に挑戦する姿に、大きな感動を覚えました。
  今月27日から開催される「大分国体」においても、8位以内の入賞をめざし、兵庫県選手団の活躍を期待しています。

 第15回目の「大学洋上セミナーひょうご2008」を実施しました。この航行中、参加学生のお一人が行方不明となっています。事業の最後となる年に、不幸な出来事が起きてしまいました。ご家族の心痛を考えますと、主催者として大変申し訳なく、改めてお詫びを申し上げます。
 今後とも、ご家族への情報提供等の連絡を密に行うとともに、参加学生のこころのケア等について、関係機関と連携して対応します。

 来年4月から6月、JRグループと共同し「あいたい兵庫デスティネーションキャンペーン」を展開します。そのプレキャンペーンとして、来月から来年2月までの間、県内各地域において、「播磨の国宝巡りバス」や「生野銀山・1200年の歴史ロマン探訪」など特別イベントの開催や観光キャラバン隊の派遣を行うなど、本番に向け、さらなる誘客宣伝活動を展開します。

 燃油高騰をきっかけとして各航空会社が路線見直し計画を発表し、関西3空港の発着便に運休・減便となる路線が生じています。特に関西国際空港発着便が多いことから、近畿ブロック知事会として、国・航空会社等に対し、関西国際空港の就航便確保について緊急要望しました。
 こうしたなか、関西国際空港の利用状況が良くないからといって、利便性の高い大阪国際空港を廃止せよとの意見は、全く論外です。
 関西3空港については、関西が持つ経済力や観光資源などのポテンシャルを最大限発揮するため、利用者ニーズや空港施設の状況等を踏まえたうえで、最適運用を図ることが重要です。関西国際空港の国際競争力を強化するとともに、大阪国際空港と神戸空港の運用制限の見直しや、関西国際空港と大阪国際空港間の連携強化が期待できる名神高速道路と阪神高速道路湾岸線の直結を国に求めていきます。そして、将来は、3空港を1つの空港として、一元管理・運営することが合理的と考えます。その実現に向け、関係自治体とともに、検討を進めます。

第7は、地方分権の推進です。

 6月以後、政府の第一次地方分権改革推進要綱がとりまとめられ、第二期地方分権改革の検討が本格化してきました。しかし、国の出先機関である地方支分部局の事務・権限について、各省庁は、そのほとんどを「引き続き国の出先機関において処理せざるを得ない」との見解を示すなど、激しく抵抗しており、改革への道筋は平坦とは言えません。
 年内に予定されている地方分権改革推進委員会の第二次勧告に向け、今後とも全国知事会等と歩調を合わせて、国に対して具体的な提案を行い、その実現を強く求めていきます。
 一方、国直轄の道路、河川の権限移譲については、大きな課題であった財源措置について、直轄事業における国負担率並みの交付金等の国による財政措置の検討など一定の方向性が示されました。今後、移譲の対象となる個別の道路や河川の区間等について、国土交通省との協議を進めていきます。

 7月17日、18日、横浜市で開催された全国知事会議でも、「第二期地方分権改革」への提言など5つの提言をとりまとめました。そのなかで、「国の出先機関の見直しにあたっては、権限移譲に併せて必要となる財源を移譲するとともに、組織・人員の合理化を推進すること」「地方税財源の充実強化については、地方消費税の充実など偏在性が少なく安定的な地方税体系を構築すること」「地方交付税を復元・充実すること」などを政府に提言しました。

 一方、政府や政党で道州制導入に向けた動きが活発化しています。しかしながら、権限や財源に対する中央省庁の姿勢からは、自治立法権や自治財政権を有する地方分権への道は、極めて困難であると考えられます。
 こうした実情を踏まえ、地方から分権改革を実現する選択の一つが「関西広域連合(仮称)」の設立です。7月30日に開催された関西広域機構の「分権改革推進本部会議」において、広域連合の基本方針や当面処理する共同事務、組織や財政の考え方などを盛り込んだ骨格案について協議し、これまでの検討段階から、設立に向けた具体的準備を進める段階に移行し、2009年度以降のできるだけ早い時期の設立をめざすことを基本合意しました。
 当面、広域連合が担う事務として、東南海・南海地震に備えた「広域防災」、通訳案内士制度の創設などの「広域観光・文化振興」、公設試験研究機関間のネットワーク形成などの「広域産業・科学技術振興」、広域救急搬送体制の整備やドクターヘリの共同運航などの「広域医療連携」、調理師試験などの「資格試験・免許等」の共同処理、府県を超えた地球環境対策・自然環境保全対策など「広域環境対策」を検討しています。
 さらに、次のステージとして、関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港の関西三空港や大阪湾ベイエリア内の神戸港、大阪港等の一体的な管理運営など、国から権限移譲を受けて、広域課題の解決をめざすこととしています。こうした取組みを進めることは、広域行政を担う特別地方公共団体という責任主体が生まれ、関西全体の活性化に大きく寄与することとなると考えています。
 今後は、県議会のご意見も伺いながら、関係府県市とともに、事業計画、組織体制、予算等の具体化を進めます。

最後は、今年度の財政状況と今後の県政運営についてです。

 未だ年度半ばではありますが、普通交付税は当初見込みを上回る額を確保したものの、県税収入については、暫定税率の一時的な失効に伴い自動車取得税や軽油引取税が減収となっているほか、法人関係税や個人県民税配当割等が前年度を下回る状況にあることなどから、当初予算計上額を確保することが厳しい状況にあると見込まれます。
 このため、今後とも、最大限の税収確保を図ることはもとより、減収補てん債を活用するほか、事務改善や事務的経費の節減に取り組むなど、効率的な行財政運営を進めます。

 職員の給与については、現在、推進方策に基づき給料月額の減額など見直しに取り組んでいます。本年度の改定については、今後、人事委員会からの報告及び勧告を受け、その趣旨を尊重することを基本として、厳しい社会情勢と財政状況等を勘案しつつ、推進方策の趣旨を踏まえ、十分に検討し、適切に対処していきます。

 さて、私は8月1日から知事就任2期目の最終年に入りました。2期目は、阪神・淡路大震災からの復旧復興が一区切りし、新しい兵庫づくりのステージを迎えるなか、「元気で安全安心な兵庫」をつくることをめざして、地域振興、産業振興をはじめ県民生活の安定にこの3年間取り組んできました。

 今後の1年は、まず緊急の経済対策や県民生活の安定のために、国の総合対策と合わせて県民に必要な対策を的確に推進していきます。第2は、「兵庫の再生元年」として、行財政構造改革を着実に推進し、新しい兵庫づくりの枠組みや基盤を確立して、新たなスタートを切る必要があります。第3は、2000年に県民の皆様とともに作り上げた、美しい兵庫をめざす長期ビジョンが中間年を迎えていますので、人口減少社会とともに進行する少子化、高齢化、都市と農山村の人口偏在に対処するため、「元気」「生活」「交流」「家庭と地域」の4つの視点を大切にして、県民とともに検討を進めていきます。
 再生のスタートを切った兵庫は、県民生活の豊かさと生きがいを実現していかねばなりません。豊かな兵庫の地域資源を生かし、それぞれの地域特性に応じた施策を展開し、県民の参画と協働のもと、元気あふれる新しい兵庫づくりに全力で取り組む決意です。引き続き、よろしくお願いします。

提出議案の概要について、説明します。

 まず、平成19年度の歳入歳出決算認定です。
 平成19年度は、一般会計で、歳入2兆326億6,900万円余、歳出2兆290億3,900万円余、特別会計で、歳入1兆2,676億9,300万円余、歳出1兆2,620億3,500万円余、公営企業会計で、歳入1,556億8,100万円余、歳出2,090億2,400万円余となりました。
 平成19年度の本県財政は、年度途中の9月の時点で、法人関係税や自動車取得税などの県税収入が当初予算に比べ約350億円の減収見通しとなったことに加え、総務省が地方債の発行抑制方針を打ち出したことから、収支不足を補てんするための県債発行が難しくなり、約620億円という大幅な歳入欠陥に陥るおそれが生じました。
 このため、歳出面では、事務的経費の節減強化や年度後半に予定していた事業の取り止め、翌年度以降への繰り延べなどの緊急対策に取り組みました。また、歳入面では、県税の確保努力を強化するとともに、減収補てん債の発行や退職手当債の増額、公営企業会計からの借入といった追加の財源対策を講じました。
 この結果、一般会計決算は、昭和52年度以降31年連続で実質収支の黒字をかろうじて確保したものの、その幅は過去最小となり、実質単年度収支は、7年連続の赤字となりました。
 また、健全化判断比率については、実質公債費比率は20.2%、将来負担比率も361.7%と、それぞれ早期健全化基準は下回ったものの、本県の厳しい財政状況を反映したものとなっています。
 この決算については、先に監査委員の審査に付していましたが、このたび審査意見書の提出がありましたので、今回認定を求めるものです。

 次に、条例案件は、行財政構造改革の推進に関する条例制定の件等6件です。

 事件決議案件は、行財政構造改革推進方策を定める件等13件です。

 最後に、専決処分承認案件は、朝霧歩道橋事故にかかる損害賠償について承認を求める件です。

 以上で、提出議案の説明を終わります。
 議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますよう
 お願いします。