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知事提案説明

平成22年第305回定例会 知事提案説明


本日、第305回兵庫県議会の開会にあたり、提出議案の説明に先立ち、諸般の報告をします。
 
 第1は、安全安心の確保です。
 
 昨年4月に設置した新型インフルエンザ対策本部を現在の状況からみて廃止しました。
 国内初の感染者が県内で確認されて以降、学校等の一斉休業など社会的規制を含む感染拡大防止対策や医療対策など緊急対応を行ったことにより、深刻な事態に至らなかったと考えます。
 新型インフルエンザの流行は沈静化しています。しかし、今後、再流行する可能性や強毒性インフルエンザの発生も懸念されます。このため、患者発生動向を監視するサーベイランスや健康相談の継続、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄など、引き続き、新型インフルエンザ対策に万全を期してまいります。

 去る4月20日、宮崎県で、家畜伝染病・口蹄疫が発生し、未だに封じ込められていません。
本県では、発生後、直ちに、牛、豚などの偶蹄類家畜を飼育している県内全ての生産者を対象に清浄性調査を行いました。現在まで、口蹄疫を疑う事例は確認されていません。
宮崎県における発生状況や防疫対応などについて生産者等へ情報提供するとともに、農場への立入制限や車両・畜舎等の消毒の徹底、24時間通報体制の整備など注意喚起しています。
また、畜産農家や一般消費者からの相談窓口の設置、風評被害防止に向けた普及啓発に取り組んでいます。宮崎県には、家畜防疫員を派遣し、感染拡大防止を支援しています。
さらに、万一のリスクを分散するため、県有種雄牛を分散配置しました。今週から、牛、豚などの飼養農家へ消毒薬を配布し、一斉消毒を実施します。
 引き続き、感染の動向に十分注視し、口蹄疫の対策に万全を期していきます。

5月23日から24日にかけての大雨に対しては、直ちに、災害警戒本部を設置し、情報を共
有するとともに、各市町に対し水位情報等を提供し、厳重な警戒に努めました。
まもなく増水期を迎えます。「CGハザードマップ」や「山地防災講習会」等により災害危険性を事前に周知するとともに、風水害を想定した訓練等を実施します。
また、フェニックス防災システムによる「洪水危険情報」や「土砂災害警戒情報」などの発信により、市町の避難勧告等の発令を支援するとともに、災害発生時には「ひょうご災害緊急支援隊」を市町に派遣し、災害対策本部へのアドバイスや避難者対策を支援します。
さらに、台風第9号災害の被災地においては、被災護岸等の点検・補強を完了させるとともに、河川監視カメラ・水位センサーの設置、被災市町や水防関係団体と連携した河川、林地、警戒ため池等のパトロールを行うなど、防災・減災対策を推進していきます。

東南海・南海地震対策として、南あわじ市福良に整備を進めてきた津波防災ステーションが
8月から供用開始します。水門等の遠隔自動操作機能に加え、津波情報の提供機能、避難高台機能等により、住民や観光客への津波からの被害が軽減されることになります。

家財を対象とした新たな住宅再建共済制度を8月から開始します。自然災害による被災者の生活基盤の早期回復に資するため、その普及に積極的に取り組みます。
 
第2は、健康福祉対策です。

 この3月に策定した「ひょうご障害者福祉プラン」のもと、障害者の地域生活への移行や地域生活を支援する「生活支援ワーカー」を各圏域に設置し、障害者の社会参加を促進します。
本庁舎2号館「カフェ・セルプ」は、喫茶・軽食の提供、授産製品の展示・販売などスタートしました。また、今月1日から3日間、県内の在宅心身障害者とその保護者を対象とした「第8回兵庫県希望の船」を運航しました。

自殺防止対策については、「いのち対策室」を設置し、全庁一元的に推進しています。
団体や企業に講師を派遣する「こころの健康対策講座」を開設するとともに、近畿6府県共同のテレビCMで、自殺予防を呼びかけます。
また、24時間電話相談の体制整備に加え、ひきこもりや不登校等の青少年を支援するための総合相談窓口「ひょうごユースケアネット・ほっとらいん」を5月から開設しました。
職場復帰に向けたトレーニングや医療受診を促進させる無料診療券の配付をモデル的に実施するなど、県内自殺者の減少に向け、積極的に取り組んでいきます。

「新ひょうご子ども未来プラン」に基づく少子対策・子育て支援を進めます。
「こうのとり大使」を大幅に増加させ1,104人委嘱したほか、携帯電話を活用した「子育て応援メール」の配信、県内21大学での子育て講座の開催など、子育てを応援する社会づくりに取り組みます。
また、待機児童対策として、安心こども基金や超過課税を活用した、保育所や認定こども園、分園保育所等の整備を進めます。本県の認定こども園は、31施設、全国第4位となっており、8月には「認定こども園シンポジウム」を開催するなど普及啓発に取り組みます。
 国に対しては、「保育に欠ける」場合のみ乳幼児を受け入れる現行の保育所入所要件を撤廃することなど、安心できる子育て環境の充実に向けた提案を行っていきます。

消費者、事業者、行政が一体となって安全で安心な消費生活を推進するため、「ひょうご消費生活三者会議」を創設しました。情報の共有と連携強化を図り、事業者自主行動基準導入ガイダンスの作成や消費生活セミナーの開催など協働事業に取り組みます。
また、「ひょうご消費生活相談プロフェッショナル塾」にスキルアップコースを新設するなど、
市町消費生活センターの全市町設置に向け、消費生活相談員の養成を進めます。
 地域団体・グループ等が連携して消費者問題に取り組む「地域消費者ネット」を全県に広げるとともに、5月に締結した大学生協との協定に基づき、次世代消費者リーダーの養成を行います。
 
京都府、鳥取県との共同によるドクターヘリを4月17日から運航しています。
運航1ヶ月間で80回を超える出動があり、県北部の重篤患者の救命に大きな効果をあげています。

第3は、経済雇用対策です。

本県の経済状況は、家電、自動車関連、半導体を中心に生産は持ち直しており、設備投資は
下げ止まりつつあります。また、個人消費も一部に持ち直しの動きがみられます。しかし、雇用状況は厳しく、有効求人倍率も0.4倍台と低い水準にあります。ギリシャ危機の影響も懸念されますが、全体としては、回復しつつあるといえます。
新規学卒未就職者を対象とした合同就職面接会の開催や委託訓練の実施、緊急雇用就業機会創出事業など雇用確保対策を推進するとともに、経営円滑化貸付など中小企業の経営安定対策、公共事業や耐震化事業など有効需要の創出を進め、経済の早期安定に努めます。
また、全国的に企業立地件数が減少する中、本県の平成21年立地件数は54件で、全国第1
位となっています。4月からは、産業集積条例における企業立地促進地域を拡大しており、引き続き、地域の特性を活かした積極的な企業誘致活動を進めます。
さらに、産業立県兵庫の展望を明らかにするため、兵庫各地域の持続的成長を牽引する基幹産業の強化や、域内経済循環を促進する産業構造の構築に向けた取組を示す「次期経済・雇用プログラム」の策定に着手します。

第4は、交流と連携の基盤づくりです。

余部橋梁の架け替え工事が完了し、8月から供用開始します。
これにより山陰本線の列車の運休や遅延が大幅に減少し、安全性・定時性が確保されます。
橋梁の架け替え効果を最大限に発揮させるため、踏切信号施設の改良など山陰本線の輸送改善事業を推進するとともに、引き続き、JR西日本に対し列車ダイヤの改善を要望していきます。   
あわせて、鉄橋の一部を現地で保存活用した展望施設「空の駅」や、「道の駅」の整備を進めます。

国土交通省成長戦略会議の最終報告書において、関空が、首都圏空港と並ぶ国際拠点空港として位置づけられました。しかしながら、神戸空港を含む関西3空港を活用した関西の発展戦略は、顧慮されていないなど、大きな課題を残しています。
このため、関西3空港懇談会で取りまとめた関西の総意である、3空港の一元管理と5本の滑走路の有効活用により関西の浮揚へとつなげるため、引き続き、神戸空港を含めた3空港の最適活用を国に働きかけていきます。
また、羽田空港第4滑走路の供用に伴い創設される「地域主体の新規路線開設枠」を活用した「但馬−羽田直行便」の実現についても地元とともに積極的に推進します。

本州四国連絡高速道路の新しい料金設定については、NEXCOの高速道路より高い通行料金となることやNEXCO路線との連続利用により二重払いとなることに加え、本県をはじめ特定の地方公共団体に追加出資を求めるなど、NEXCO路線と著しく均衡を欠くものとなっています。
また、阪神高速道路の料金設定についても、値上げとなる利用者が多いことや料金区界や渋滞対策等として設定されている特定料金区間の廃止に伴い、並行する一般道路等への影響が懸念されるなど、多くの課題を有しています。
このため、政府、与党に対して申し入れを行いました。今後とも、地域の意見を十分反映し、利用者の視点から適切なものとなるよう働きかけていきます。

皇太子殿下のご臨席のもと、第21回全国「みどりの愛護」のつどいを、三木総合防災公園において開催しました。全国の公園緑地の愛護団体、地域の緑化・緑の保全団体等関係者が一堂に集い、広く緑化意識の高揚を図りました。あわせて、殿下をはじめ参加者で記念植樹を行いました。今後とも、緑豊かな潤いのある住みよい環境づくりを推進します。
72日間にわたり開催した、淡路花博2010「花みどりフェア」については、来場者数がメイン会場で78万人、サテライト会場で141万人と、目標を大きく上回り、大成功のもと閉幕しました。今後とも、人と自然の協働と豊かなこころによる新たな共生空間の形成などの開催理念を継承・発展させる取組を推進していきます。

上海国際博覧会において、7月10日から、観光PR展「ひょうごウィーク」を開催します。
これにあわせて、兵庫ツーリズム協会が、観光プロモーション団を大阪国際空港から中国東方航空によるオウンユースチャーター便により派遣されます。観光映像や歌劇ショーの実施などにより本県の魅力をアピールしてきます。

「ひょうご・神戸マラソン(仮称)」の開催に向け、県と神戸市による準備委員会を設立しました。平成23年11月開催、神戸市役所前をスタート、明石海峡大橋で折り返し、ポートアイランドをゴールとする西コース案を基本とし、今後、基本計画の策定、実行委員会の設立など、本格的に準備を進めます。

第5は、地方分権の推進です。
 
 突然、鳩山総理大臣が辞任され、明日にも新内閣が発足する予定となっています。
民主党政権は、地域主権の確立こそが改革の一丁目一番地と位置づけています。今後とも地域主権の確立に向けて推進されることを期待しています。

まずは、地域主権改革推進一括法案や国と地方の協議の場に関する法案の成立を行うべきです。先般、骨子案が公表されましたが、この夏には、今後の地域主権改革の基本方針を明らかにする「地域主権戦略大綱」の策定を予定どおり進められなければなりません。
地方への義務付け・枠付けの見直しについては、第1次分として、施設等の設置・管理基準が地方自治体の条例に委任されることになりますが、その多くが国の定めた基準をほぼそのまま条例化することが求められているなど、条例化の意味がない仕組みが残っています。  
今回公表された第2次分についても、地方が強く求めていた保育所の利用者基準の見直しが先送りされるなど、なお不十分なものとなっています。
国の出先機関改革については、全国知事会は、地方に移すべき事務・権限の仕分け作業を行うなど、検討していますが、政府は、先般、関係省庁との公開討議を行ったに過ぎず、原則廃止の実現には程遠い現状です。
一括交付金制度についても、交付金の総額や対象とする補助金など制度の要となる部分が不透明のままとなっています。

一方、国と地方の財政健全化に向けて、平成23年度から25年度の予算編成を拘束する「中期財政フレーム」を策定し、プライマリーバランスを指標とした歳出抑制方針を打ち出す方向で検討されています。
地方は、国を上回る歳出削減を行い、プライマリーバランスを黒字基調としてきました。国、地方を通じたプライマリーバランスを指標とすることで、これまでの地方の努力の結果を国に付け替えてはなりません。また、地方歳出に強制力のある大枠をはめ込み、地方交付税総額を抑制することにつながるのではないかと強く懸念されます。
地方交付税については、今年度、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税は3兆6千億円増額されたものの、地方税の減少を踏まえると、地方一般財源は4千億円の増額に止まっています。さらに、三位一体改革の前である平成15年度と比較しても、依然として、地方財政規模は4兆1千億円、地方一般財源は2兆1千億円縮減しており、復元・増額が必要です。
財政健全化のためには、歳出抑制だけではなく、確実な景気回復と経済成長が不可欠であり、成長戦略の確立と国の将来像の提示こそが必要であると考えます。

このような地域主権改革の課題に対しては、過日、県内の地方六団体の代表で構成する自治体代表者会議を開催して「緊急提言」を取りまとめ、政府、与党等に対しても働きかけを行いました。
今後とも、政府の地域主権改革が、地域のことは地域が責任を持って決定し実行する自立型行政システムの確立に繋がるよう、全国知事会とともに強く働きかけていきます。

あわせて、「関西広域連合(仮称)」を早期に設立し、府県の広域事務を共同処理するとともに、国の出先機関の事務の受け皿として、国の事務のうち府県が単独で処理することができない広域事務の移譲を受けることができるよう、関係府県とともに準備を進めています。

第6は、行財政構造改革の推進です。
 
「行財政構造改革の推進に関する条例」に基づき、行財政全般にわたる3年目の総点検に着手しています。経済雇用情勢や国の政策動向、分権改革の進展など、プラン策定後の行財政環境の変化等を踏まえ、組織や定員・給与、行政施策、公社など、プランの全項目について徹底した検証を行います。
 今後、県議会との協議、行財政構造改革審議会での審議や県民会議の意見等を踏まえ、点検を進めるとともに、年度後半からは、市町や県民からのご意見をいただきながら、「新行革プラン」の見直しに向け取り組んでいきます。

 最後に、平成21年度決算見込みです。

 過日、出納を閉鎖し、現在、集計整理している段階であり、その詳細は明らかではありませんが、平成21年度決算については、新行革プランに基づく着実な改革の取組の成果もあり、実質収支、実質単年度収支とも、昨年度に続き黒字を確保するものと見込まれます。
 
 これから、提出議案の概要について、説明します。
 
 条例案件は、「農林水産資金特別会計条例の一部を改正する条例」等3件です。
 事件決議案件は、「抗インフルエンザウイルス薬の取得」等9件です。
 専決処分承認案件は、「県有地信託事業(青野運動公苑)に係る立替金請求控訴事件判決に対す
る上告及び上告受理申立」等2件です。
 県有地信託事業(青野運動公苑)に係る立替金請求控訴事件については、去る5月14日、一審判決を取り消し、信託銀行側の請求を認める判決がありました。 
県としては、契約期間途中で県に請求を行うことを容認し、信託業務の専門家である相手方の善管注意義務違反を不問にするなど、実質的に土地信託期間中の一方的破棄に等しいにも関わらず、何ら信託銀行の責任を問うことなく、県に全ての責任を負わせる不当な判決であったことから、上告及び上告受理申立を行ったものです。

以上で、提出議案の説明を終わります。
 議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますようお願いします。