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知事提案説明

平成24年第314回定例会 知事提案説明


 本日、第314回兵庫県議会の開会にあたり、県政推進に日頃からご指導いただいている議員の皆様に敬意と感謝を申します。提出議案の説明に先立ち、諸般の報告をします。

第1は、環境・エネルギー対策です。

(今夏の節電の取組結果)
 節電取組期間が、去る9月7日をもって終了しました。
 関西広域連合では、今夏の関西電力管内の電力需給の見通しが大変厳しいことを踏まえ、7月2日から一昨年比で15%以上、関西電力大飯原発の再稼働後の7月10日からは10%以上の減という目標を掲げ、府県民、事業者の皆様に節電へのご協力をお願いしてきました。実績としては、一昨年比で11%減と目標を上回り、電力需給が逼迫する事態にも至りませんでした。県民や事業者の皆様の取組のおかげです。本当に感謝します。
この間、兵庫県庁自らは15%という目標を維持し、今月22日までサマータイムなど対策に取り組みました。また、計画停電に備え、新たに社会福祉施設等における自家発電装置の整備を支援しました。住宅用太陽光発電設備設置補助は7月中の追加募集を行うなど、対応に万全を期しました。

 一方、7月の大飯原発第3・第4号機の再稼働では、新たな原子力委員会等が発足していないもとでの暫定的な安全判断であることを前提とした一時的なものとして、適切な判断を求めました。立地県による真摯な安全確保の取組を経て、政府において再稼働が決定され、営業運転に至っています。
 原子力規制委員会は先週19日に発足したばかりであり、再稼働についての安全基準の設定、これに基づく取扱いもまだこれからとなっています。
 関西広域連合として、新たな原子力規制体制のもとで早急に新しい安全基準が設定されること、これに基づく大飯原発の再審査を改めて強く求めています。
 
また、計画停電まで想定した厳しい節電に取り組む状況を早期に改善する必要があります。政府のエネルギー・環境会議は、2030年代の原発稼働ゼロを目指して、再生可能エネルギーの大量導入などによりグリーンエネルギー革命を実現する、と打ち出しました。しかし、この戦略自体の閣議決定も行われていません。また、その適否が問われています。
 政府には、国民生活や産業活動への影響を十分に考慮した上で、広く国民の理解が得られる中長期的なエネルギー政策を確立していくことを期待します。
 
(再生可能エネルギー等の導入推進)
 太陽光発電については、家庭や事業所等への導入を促進するとともに、民間企業で進められているメガソーラー構想を後押しするため、候補地となる未利用公共用地情報を県ホームページで公表しています。また、住民参加型の太陽光発電事業を淡路地域において実施する「あわじ環境市民ファンド」について、事業化に向けた検討を進めています。
 県有施設への太陽光発電設備の導入をさらに進めます。災害時に防災拠点となる三木総合防災公園や企業庁が管理するダムの堤体法面への太陽光発電設備の設置を検討します。県有施設を活用した売電事業についても、事業化調査に着手します。
 また、湯村温泉に地熱バイナリー発電を導入する新温泉町、小水力発電設備を設置する宍粟市、バイオマスボイラーを設置する篠山市を始め、先進的な取組を行う市町に対し、新たに国から交付された再生可能エネルギー等導入推進基金を活用し、支援を行います。
 さらに、メタンハイドレートなど未利用の海洋エネルギー資源について、民間研究機関と共同で存在確認調査を行うとともに、日本海における海洋エネルギー開発について国に提言するため、日本海沿岸10府県で構成する「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合」に参画しました。
 
第2は、危機管理の徹底です。
 
(南海トラフ巨大地震への対応)
 先月29日、国は南海トラフ巨大地震に関する被害想定結果を公表しました。
 津波高については、本県が昨年公表した2倍高想定の範囲内にほぼ収まったものの、津波による死者数が4,100人に上るなど、大きな被害が生じる可能性が示されました。
 国の被害想定は、津波高がメートル単位でしか示されていないなどの課題があるため、今後、国が想定に用いたデータ等を精査した上で、県独自の被害想定を早急に実施します。
 また、南海トラフ巨大地震の津波に対しては、防潮堤等の整備や避難対策などを組み合わせた総合的な取り組みが求められます。
 そのため、「津波防災インフラ整備5箇年計画(仮称)」を策定し、防潮堤等の整備や既設防潮堤背後の補強などの津波対策を効率的・効果的に実施します。また、市町における津波避難対策を促進するため、津波避難路のカラー塗装等に要する経費の一部を支援するほか、浸水予想区域の人口が多く、市域を越えた広域避難が必要になると考えられる阪神地域において、県・関係市などで構成する研究会を新たに設置し、検討を開始します。
 さらに、今後、国から発表される経済被害等の想定結果や対策の全体像を踏まえ、地域防災計画の見直しを行います。
 
(放射性物質拡散シミュレーションの実施)
 福井県に立地する原子力発電所で万一、事故が発生した場合に、関西全体に及ぼす影響を把握し、対策を講じる必要があります。
 対策の前提となる影響範囲については、国が全国の原子力発電所について今後明らかにする万一の事故時の放射性物質拡散予測の結果を基本としつつ、地域特性を踏まえた予測モデルを組み合わせ想定する必要があると考えています。
 このため、ひょうご環境創造協会兵庫県環境研究センターが新たに開発した放射性物質拡散シミュレーションモデルを活用し、本県や周辺地域の地形・気象条件を踏まえたシミュレーションを、大学等の研究機関とも連携し、実施します。
 この結果を踏まえ、原子力防災対策や地域防災計画の見直しなど、適切に対応します。
 
(近畿府県合同防災訓練の実施)
 10月27日からの2日間、神戸空港島を中心に、近畿府県合同防災訓練を開催します。緊急消防援助隊近畿ブロック合同訓練、本県の総合防災訓練と併せて行います。
 今回の訓練は、関西防災・減災プラン策定後の初の実動訓練であり、航空機による物資等の輸送訓練、大型艦船による救護所の設置運営訓練、広域医療搬送訓練など、約180の関係機関、3,000人の参加のもと、広域かつ大規模な訓練の展開を予定しています。また、東日本大震災の教訓を踏まえ、住民参加による津波避難訓練や防潮門扉の同時閉鎖訓練を併せて行います。
 訓練を通じ、関西の防災力がさらに向上することを期待します。
 
(ウメ輪(りん)紋(もん)病対策の実施)
 この7月、伊丹市の生産者が栽培するウメから、植物防疫法に基づく緊急防除を必要とする「ウメ輪(りん)紋(もん)病」が確認されました。県としても神戸植物防疫所とともに発生範囲を特定する調査を阪神地域で行っていますが、苗木生産の一大産地であるだけに、相当程度の影響が見込まれます。
 このため、県として8月には「ウメ輪紋病対策本部」を設置しました。
 今後、発生範囲が特定され、植物防疫法に基づく緊急防除区域に指定された場合には、感染樹は抜根・焼却処分となり、指定が解除されるまでの間、区域外への移動・譲渡が制限されます。まずはまん延防止に取り組み、生産者等の経営への影響を最小限にとどめるよう全力を挙げます。経営の継続が困難となる場合も予想されますので、美しい村づくり資金により当面の資金需要に対応するとともに、当初3年間の無利子化や償還期間の延長を行うなど、適切に対応します。あわせて、生産地の復興に向けた取組を支援します。
 
第3は、東日本大震災の復興支援です。
 
(東日本大震災の復興支援)
 東日本大震災から1年半が経過しました。
 被災地では、高台移転や土地区画整理事業によるまちづくり、被災者の孤立防止や心のケア等の課題を抱えながらも、復興事業が本格化しつつあります。その一方で、復興事業を支えるマンパワーの確保が喫緊の課題となっています。
 現在、本県は県職員19名、市町職員50名、警察官28名の計97名を被災地に長期派遣していますが、この度、宮城県、南三陸町から追加派遣要請がありましたので、25年度の採用者を10名増員し、更なる派遣に対応します。また、これに加えて、自治体や民間企業での実務経験のある者を任期付き県職員として採用し、被災地に派遣することも検討しています。
 今後とも、復興まちづくりや仮設住宅におけるコミュニティづくり、被災児童の心のケア対策など、ボランティア団体などの協力も得て、被災地のニーズに対応した支援に取り組みます。
 
(災害廃棄物の受け入れ)
 震災により生じた災害廃棄物の広域処理については、国及び関西広域連合からの要請を受け、広域連合、県内市町や大阪湾広域臨海環境整備センター等の関係機関と連携し、受入に向けた取組を進めてきました。7月には、大阪湾フェニックス尼崎沖処分場等について、災害廃棄物の埋立処分に関する個別評価の申請を行いました。
 しかし、8月7日に環境大臣より、可燃物や木くずについては、新たな受入先の調整は行わない、との通知を受けましたので、受入の検討を中止しました。
 これまで、災害廃棄物の受け入れに向けた検討をいただいた市町及び住民の皆様に、心から感謝します。
 
第4は、安全安心の確保です。
 
(ドクターヘリ共同運航事業の拡充)
 ドクターヘリの運航エリアの拡充に取り組んでいます。
 徳島県ドクターヘリについては、徳島県及び淡路島を運航エリアとして10月9日から運航を開始することになりました。来年度からの関西広域連合への事業移管に先立ち、今年度は県連携による共同運航として実施します。現在、負担額を含め、最終調整を行っています。
 また、播磨地域等については、「ヘリコプター救急患者搬送体制検討委員会」を設置し、検討を重ねてきましたが、この度、県立加古川医療センターを基地病院、製鉄記念広畑病院を準基地病院としてドクターヘリを運航すべき、との報告を受けましたので、県立加古川医療センターにおいて基地設置に必要となる格納庫、運航管理室等の設計に着手します。
 
(地域の安全対策)
 地域の安全対策を推進するため、防犯カメラ設置補助を拡充します。
 防犯カメラ設置補助については、150団体分の枠を確保していましたが、応募件数が大きく上回りました。地域での見守り活動を行うまちづくり防犯グループ等の活動をハード面で支えるため、申請団体すべてにおいて設置が可能となるよう、123団体分を追加措置します。
 
(県立高校男子生徒の自殺への対応)
 今月2日、川西市の県立高等学校生徒が自ら命を絶つという、痛ましい事案が発生しました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみを申し上げます。
 これまでの状況から、学校において生徒に対するいじめがあったと認識しています。
 このため、学校に第三者委員会を設置し、引き続きいじめの実態や未然防止できなかった要因等についてさらに詳しく調べていきます。
 また、この事案を契機として、生徒が相談しやすい環境づくりや、教員が生徒のSOSをキャッチできる能力の向上、学校における危機管理体制の強化を教育委員会において検討する必要があると考えています。あわせて、家庭や地域のあり方なども含め幅広い見地から、今後の対応を検討していくことも必要です。
 いじめは決して許されませんが、どこでも起こり得ることであることから、早期に発見し、早期に対応できるよう、再発防止に向けた対策に万全を尽くします。
 
第5は、経済雇用対策です。
 
(経済雇用状況)
 本県の経済情勢は、全体として持ち直しつつありますが、欧州の債務問題などを背景に中国をはじめとして海外需要が弱まるなど、このところ、輸出や生産に弱い動きがみられます。また、円高の定着による収益環境の悪化も懸念されます。一方で、雇用情勢は厳しいながら、新規求人、有効求人倍率は、ゆるやかに改善しています。
 兵庫経済の成長力をより確かなものとするため、「ひょうご経済・雇用活性化プログラム」に基づき、地域基幹産業の成長促進、域内経済循環を促進する産業構造の構築等の取組を着実に進める必要があります。
 
(工業技術センター新研究棟の開設)
 整備を進めてきた県立工業技術センターの新研究棟「技術交流館」が来月1日に開設します。
 兵庫が誇るものづくり企業の高度なニーズに対応できる先端研究開発機器を備えた開放型研究室に加え、産学連携や交流機能、ワンストップ型技術相談などの機能を併せ持つ開放型の研究開発施設として生まれ変わります。製品開発構想段階での試作支援などの充実により、ものづくり企業の製品開発、技術支援の強化が図られることを期待します。
 
(香港経済交流事務所の開設)
 兵庫県香港経済交流事務所が来月1日に開設します。
 現地ビジネス情報の提供、専門機関の紹介、ビジネス交流機会の創出等により、中国、アセアン諸国等への県内企業の海外事業展開を支援します。あわせて、観光情報の提供による本県への誘客の促進、県内の工業製品や食品などの展示や映像コンテンツによるPRを通じた県産品の販路拡大支援、広東省・海南省との交流促進など、アジア新興国等の経済発展を本県の新たな経済成長に取り込む現地拠点としての役割を期待しています。
 
(スーパーコンピュータ「京」の共用開始と関西イノベーション国際戦略総合特区の推進)
 「国家基幹技術」の1つとして整備されてきた世界最先端・最高性能の超高速計算機システム『スーパーコンピュータ「京」』が今月28日から共用開始されます。
 本県も神戸市とも連携し、高度計算科学研究支援センターに設置した「アクセスポイント神戸」を運用し、産業界ユーザーの利用を支援するほか、引き続き、スパコンに対応したシミュレーション技術の普及や人材の育成などに取り組み、「京」の産業利用を促進します。
 あわせて、県立大学シミュレーション学研究科に博士課程を開設するための準備を進めるなど、シミュレーション人材の育成強化にも取り組んでいます。
 先端医療、革新的創薬の開発、防災シミュレーション等の様々な研究が開始され、既に稼働を開始したSACLAやSPring-8との相乗効果も相まって、画期的な成果が次々と産み出されることを期待しています。
 このため、昨年12月に国の指定を受けた「関西イノベーション国際戦略総合特区」については、3月の第1次総合特区計画の認定、7月の第2次総合特区計画の認定に引き続き、8月に第3次総合特区計画の申請を行いました。
 特区における規制緩和等については、国にスピード感のある対応を求めて協議を進め、関西が一体となってさらなる特区計画の実現に努めます。
 
第6は、農林水産業の振興です。
 
(農業の担い手育成)
 地域農業を担う経営体や生産基盤となる農地を、将来にわたり確保しなければなりません。
 このため、担い手の高齢化や後継者不足、耕作放棄地などの課題を抱える地区を対象として、集落の中心となる経営体の明確化や農地の集積計画など「人・農地プラン」の策定に全力を挙げています。近畿で第1号となった加西市網引(あびき)町をはじめ、8月末で5市・19地区の策定が完了し、その他の地区においても集落単位での話し合いが加速しつつあります。
 あわせて、新規就農者の研修期間中や就農直後の所得を確保する青年就農給付金や、農地集積協力金など、プランの実行に必要な支援制度についても、円滑な執行に努めています。
 新規就農者の年間育成目標300人の達成に向け、他の関係施策と併せ、引き続き取り組みます。
 
(兵庫県産品の輸出促進)
 県産農林水産物や食品のブランド化を進め、輸出促進に向けて取り組んでいます。
 神戸ビーフは2月にマカオへ初めて輸出して以来、17回にわたって継続的に輸出しました。7月には初めて香港に輸出し、好評を得ました。アジアを中心に、輸出先のさらなる開拓に努めます。
 また先月、世界中から集まったバイヤーが商談を行う「香港フード・エキスポ」へ県内から8社が参加しました。淡路島たまねぎや明石ダコなどの売り込みを行い、販路拡大への足掛かりを築きました。
 11月には、農畜水産物展や現地バイヤーとの商談会を広州で開催するほか、香港で消費者向けの試食販売等を行う「ひょうご農林水産フェア」を実施するなど、引き続き、本県農林水産物の一層の輸出促進を図ります。
 
第7は、交流と連携の基盤づくりです。
 
(関西国際空港・大阪国際空港の経営統合)
 関西国際空港と大阪国際空港が7月に経営統合され、新関西国際空港株式会社による新たな運営がスタートしました。世界に開かれたアジアのリーディングエアポートを目指して、関空国際線着陸料の引き下げやLCCの積極的な誘致、伊丹のプロペラ枠の有効活用、関空・伊丹間のリムジンバス無料化など、需要拡大に向けた具体的な取組がスタートしています。
 本県としても新関空会社や経済界と連携し、米国中東部路線の新規就航や再開を米国の航空会社に働きかけるなど、関空の更なる需要喚起に取り組んでいます。
 新関空会社には、これまで十分に発揮されてこなかった両空港のポテンシャルを顕在化させ、
関西の航空需要拡大、ひいては関西経済の活性化につなげることを期待しています。
 また、関西全体の航空需要拡大という観点から、関西3空港が関西圏空港として首都圏空港と並ぶ日本の二大ハブ空港群を形成し、最大限活用することが必要です。関空・伊丹の経営統合はその第1歩であり、次のステップとして、神戸空港も含めた3空港一体運用の実現に取り組まねばなりません。当面は、運用時間の延長、発着枠の拡大など、神戸空港の早期の規制緩和実現に向けて取り組んでいきます。
 (国際交流の推進)
 シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州との交流15周年、セーヌ・エ・マルヌ県との交流20年を記念し、訪問しました。
 両州県との一層の交流促進に向け、州首相や県議長と協議を行い、幅広い分野での交流と協力に関する共同声明に調印しました。県議会訪問団、友好代表団らとともに記念式典に出席し、交流を深めました。この訪問に併せて、両州県でひょうごセミナーを開催し、私から兵庫の投資環境を説明し、兵庫への進出・投資を呼びかけました。
 また、この期間にフランス・シャルトル市で開催された第3回日仏自治体交流会議にも参加し、ひょうごの防災とグローバル戦略をテーマに、プレゼンテーションを行いました。
 関西広域連合トッププロモーションとして、9月中旬に中国を訪問し、北京、杭州、上海において、関西広域連合が来年実施する「KANSAI国際観光YEAR 2013」をPRしました。あわせて、非公式ながらも、上海市幹部と面談するとともに、南京では、江蘇省政府関係者と今後の両県省の交流推進に関する協議を行いました。
 いずれも、政府レベルでは難しい課題があるとしても、地方政府間、地域間、民間レベル、個人間などで経済・文化などの交流を重ねることが課題解決への契機となる、との認識のもと、さらなる交流の促進について一致しました。
 11月には広東省との友好提携30周年を記念し、県民交流団とともに、中国への訪問を予定しています。
 
(あいたい兵庫キャンペーンの実施)
 今月から、NHK大河ドラマ「平清盛」が舞台を神戸に移しました。このタイミングをとらえ、「あいたい兵庫キャンペーン2012」を展開しています。
 「KOBE de 清盛2012」など、県内各地で、清盛ゆかりの地など多彩な資源を活用した取組をさらに推進します。また、県内市町の「ゆるキャラ」を獲得しながら観光スポットを巡る携帯スタンプラリーや、ひょうごチャンネルを活用した「キャンペーン見どころ紹介動画」の発信など、新たな取組を加え、兵庫のあふれる魅力を全国にPRします。
 
(兵庫・沖縄友愛提携40周年事業の実施)
 本土復帰を契機とする沖縄県との友愛提携40周年を記念し、10月28日に本県でシンポジウムを開催します。記念講演や本県内の沖縄県関係者とのパネルディスカッション、両県の青年による友愛宣言、友愛運動の歴史や故島田沖縄県知事に関する資料展示を通じて、次世代に平和の尊さと友愛の絆の大切さを伝えます。
 また、10月29日からの2日間、沖縄県を訪問します。「のじぎくの塔」や「島守の塔」での慰霊祭に出席し、幸福や繁栄をもたらすとされる「福(ふく)木(ぎ)」の記念植樹を行います。
 
(フラワーセンターのグランドオープン)
 県立フラワーセンターは、全ての改修工事を終え、10月14日にグランドオープンします。
 とりわけ温室については、耐震補強を施した上で内装を一新し、トロピカルガーデン、世界最大級のコレクションを誇る食虫植物やゲスネリアの常設展示室など、部屋ごとにテーマを持ったストーリー性のある7つの温室として生まれ変わりました。
 4月にオープンしたフラワーショップや芝生広場等とともに、花と緑を普及する拠点施設としての役割を期待しています。
 
(横尾忠則現代美術館の開設)
 11月3日に、尾忠則現代美術館が開館します。
 原田の森ギャラリー西館が、本県出身の世界的美術家である尾忠則氏の3,000点以上に及ぶ作品や貴重な資料を収蔵・保管し、開放的なオープンスタジオも備えた新しい美術館としてスタートします。
 人々が世界的なアーティストと出会い、横尾氏を通じて様々なジャンルの現代芸術と出会えることを期待します。
 
(県民スポーツの振興)
 ロンドンオリンピック及びこれに引き続くロンドンパラリンピックでは、多くの兵庫ゆかりの選手が活躍し、私たちに夢と元気を与えてくれました。
 オリンピックで銀メダルを獲得したなでしこジャパンの選手7名、銅メダルを獲得したバレーボール女子の4選手、パラリンピック男子柔道100s超級で金メダルを獲得した正木(まさき)健人(けんと)選手など13名の選手に対し、その栄誉をたたえ、兵庫県スポーツ賞「特別選手賞」を贈呈します。心からお祝いし、県民の皆さんとともに喜びたいと思います。
 今月29日から開催される「ぎふ清流国体」においても、8位以内の入賞をめざし、兵庫県選手団の活躍を期待しています。
 
(アイススケートリンクの整備支援)
 一般社団法人ひょうごスケートと共同で、「ひょうご西宮アイスアリーナ」を整備します。
 県は県立総合体育館の芝生広場を無償で貸し付け、ひょうごスケートが施設を整備・運営します。年中無休で24時間利用できる県内初のアイススケートリンクとして、県民の健康増進とスケート競技の競技力向上が期待できます。
 来年7月のオープンに向け、関係機関との調整を進めます。
 
第8は、地方分権の推進です。
 
(関西広域連合の活動展開)
 関西広域連合の設立から1年9ヶ月が経過しました。先月には、京都市、神戸市が加入し、4政令市の加入が完了しました。府県レベルの業務を行う広域連合として機能・事業執行力が基本的に関西全体で担保されました。今後一層、一体的かつ効率的に展開できるものと期待されます。
 現在、防災、観光・文化、産業、医療、環境などの各分野の広域計画に基づき、広域事務の本格化に全力を挙げています。また、節電・エネルギー対策、広域インフラ整備検討など、関西共通の課題に積極的に取り組んでいます。
 国の出先機関対策については、野田総理が幾度となくその決意を示されたにも関わらず、関連法案の先の通常国会への提出が実現しなかったことは、極めて遺憾です。これまでの関係者の努力を無駄にし、「地域主権改革」の成果を逆行させることのないよう、次期国会への法案提出と早期成立を強く国に働きかけます。また、関西広域連合として、市町や県民理解のさらなる促進を図ります。
 
(義務付け・枠付けの見直しの推進)
 昨年成立した、第1次及び第2次の地域主権改革推進一括法に対応するため、社会福祉施設等の設置管理基準に係る条例事項の制定を提案しています。
 しかしながら、地方からの要望に係る義務付け・枠付けの見直しを含む第3次一括法案については、先の通常国会に提出されたものの、継続審議となっています。自立分権型の社会の実現に向け、早期の法案成立を求めていきます。
 (社会保障と税の一体改革)
 先月、社会保障と税の一体改革関連法が成立しました。
 国予算の半分を国債に依存している異常な財政構造にある中、今後も増加する社会保障関係費に対応するため、消費税及び地方消費税の引き上げという一つの処方箋が示されました。かねてから地方が主張してきた地方税財源の充実についても、一歩前進したこととなります。
 本県としても、関連法の成立を受け、速やかに県税条例の改正案を提案しています。
 社会保障制度の課題に対応し、持続可能なものとするため、今後設置される「社会保障制度改革国民会議」には、地方関係者も参画し、負担のあり方も含めた抜本的な制度改革について、地方意見を踏まえながら、十分な議論が尽くされることを期待します。
 
(地方税財源の充実強化)
 また、過日閣議決定した25年度から27年度を対象とする「中期財政フレーム」においては、地方一般財源総額について、平成24年度と実質的に同水準を確保するとされています。社会保障関係費が自然増することを考えると、その増加分を他の経費の圧縮によって吸収しなければならず、引き続き厳しい財政運営を強いられることになります。
 そのような状況の下、地域の課題に対応していかなくてはなりません。
 今後とも、地方分権改革の推進と地方税財源の充実強化に向け、県地方6団体及び全国知事会とも連携し積極的に取り組みます。
 
第9は、23年度決算と今年度の財政運営です。
 
(23年度決算)
 23年度当初予算は、地方一般財源総額が22年度と同水準とされる厳しい地方財政環境のもと、第2次行革プランのスタート年の予算として、施策の選択と集中に取り組みつつ、明日の兵庫へとつながる予算を編成しました。また、厳しい財政環境にあっても、東日本大震災の被災地支援や台風災害対策、緊急防災・減災対策、円高対策など喫緊の課題に的確に対応するため、国の財源措置を最大限活用しつつ、数次にわたる補正予算を編成し、機動的かつ迅速な施策を展開しました。
 この結果、23年度の一般会計決算は、実質収支4億9千5百万円の黒字、実質単年度収支2億9千2百万円の黒字となり、引き続き黒字を確保しました。一方、健全化判断比率は、実質公債費比率19.5%、将来負担比率351.7%となり、それぞれ、第2次行革プランの財政フレームより改善したものの、経常収支比率は99.3%と財政フレームより悪化しており、本県の厳しい財政状況を反映したものとなっています。
 
(今年度の財政運営)
 今年度は、未だ年度半ばではありますが、県税収入は、企業業績の動向、個人県民税の定期課税等の状況を踏まえると、当初予算計上額を確保できるものと見込まれるものの、普通交付税は、基準財政収入額の算定に用いる昨年度の税収決算額が当初予算編成時の見込みから増加したこと等から、当初予算計上額を下回っています。このため、個人県民税の徴収強化など県税収入の確保に努めるとともに、効率的な事業執行や経費の節約に努めます。
 一方、通常国会が特例公債法案を成立させないまま閉会したことにより、9月以降、国の一般会計予算の執行が抑制されています。道府県分の普通交付税について、9月交付分が月割りでの交付となったほか、裁量的補助金については原則として新たな交付決定を行わないとされるなど、今後、本県へのさらなる影響も懸念されます。
 そもそも、現行予算において特例公債は国の歳入の半分近くを占めているのに、その発行根拠となる法案がなぜ予算成立と切り離されたのか、理解に苦しみます。国会が国会としての機能を十分に果たせていない現状を改め、予算執行が早期に正常化することを求めるとともに、本県に及ぼす影響を見極め、適切に対応します。
 なお、職員の給与改定については、今後、人事委員会からの報告及び勧告を受け、その趣旨を尊重することを基本として、厳しい社会情勢と財政状況等を勘案しつつ、適切に対処していきます。
 
最後は、行財政構造改革の推進です。
 
過日、行財政構造改革審議会において、23年度の行財政構造改革推進方策実施状況について審議いただき、「今後とも、国の予算や政策動向にも十分留意しつつ、第2次行革プランに基づき、不退転の決意で、改革を着実に推進されたい」との意見をいただきました。この意見を付して、今定例会に、行財政構造改革の推進に関する条例に基づき、実施状況を報告しています。
 審議会の意見も踏まえ、引き続き、県民の理解と協力をいただきながら、行財政構造改革を着実に実行します。
 
さて、私が知事に就任して3期目4年目に入りました。
 今、兵庫も人口減少県となり、少子・高齢化、東京一極集中の下での地域格差の拡大、円高やデフレの長期化、大規模災害への備えなど、様々な課題に直面しています。
 こうした課題に挑んでいくことこそ、新たな時代を開く基本です。広い県土に多様な資源を有する兵庫が、時代を先導する気概をもって挑戦していかねばなりません。
 3期目最後になるこの1年、県民の皆様の負託に応えられるよう、新たな21世紀兵庫長期ビジョン「創造と共生の舞台・兵庫」をめざし、そのスタートに着実に取り組んでいきます。
 引き続きよろしくお願いします。
 
これから、提出議案の概要について、説明します。
 
決算案件は、「平成23年度兵庫県一般会計歳入歳出決算の認定」 等21件です。
 平成23年度の決算は、一般会計で、歳入2兆797億7,600万円余、歳出2兆766億7,700万円余、特別会計で、歳入8,844億7,400万円余、歳出8,770億7,100万円余、公営企業会計で、歳入1,455億6,700万円余、歳出1,764億2,000万円余となりました。先に監査委員の審査に付していましたが、このたび審査意見書の提出がありましたので、今回認定を求めるものです。
 
 条例案件は、「兵庫県税条例等の一部を改正する条例」 等6件です。
 県税条例の改正は、社会保障・税一体改革関連法の成立に伴い、本県条例においても所要の整備を行うものです。
 
 その他案件は、「公立大学法人兵庫県立大学定款の制定」 等12件です。
 県立大学については、25年4月の公立大学法人設立に向けた諸準備を進めており、その基本となる法人の目的や名称、役員や理事会等の組織体制を定める定款について、地方独立行政法人法に基づき議決を求めるものです。
 法人化により、理事長、副理事長と理事会のリーダーシップのもとでの機動的かつ柔軟な大学運営が可能となります。大学の一層の個性化・特色化が図られ、学生や地域にとってさらに魅力ある大学となることを期待します。
 
専決処分承認案件は、臨時的任用教員に支給した退職手当について、所得税法上の給与所得に当たるとして更正決定処分がなされましたが、この処分を不服として税務署に異議申立てを行うことについて承認を求めるものです。
 
以上で、提出議案の説明を終わります。
 議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますようお
願いします。 

 



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