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知事提案説明

第289回定例会 知事提案説明


 本日、第289回兵庫県議会の開会にあたり、議員の皆様のご健勝を心からお喜びし、日頃のご精励に感謝します。

 まずここに、去る10月15日に急逝されました内藤道成前議長の御霊に対し、謹んで哀悼の意を表します。
 内藤議員は、平成3年、地元の衆望を担い兵庫県議会議員に当選されて以来、4期15年の長きにわたり、地域の振興と地方自治の発展に尽力してこられました。
 この間、決算特別委員会委員長、常任委員会委員長等の要職を歴任の後、昨年、第108代兵庫県議会議長に就任され、本年6月まで議長の重責を全うされました。その明朗快活で責任感あふれるお人柄に加え、卓越した実行力と指導力をもって、県政推進に多大のご貢献をいただきました。
特に、昨年8月、「世界心身医学会議」に天皇皇后両陛下をお迎えしての随従をともにしたことが思い出されます。
 ご生前の数々のご功績を偲び、衷心より感謝の誠を捧げますとともに、心からご冥福をお祈りします。

 提出議案の説明に先立ち、若干のご報告をします。

 その1は、「のじぎく兵庫国体」と「のじぎく兵庫大会」です。

 「ありがとう 心から ひょうごから」のスローガンのもと、9月30日に開会した第61回国民体育大会「のじぎく兵庫国体」は、天皇皇后両陛下をはじめ皇族の方々のご臨席を仰ぎ、県内各地で熱戦が繰り広げられ、多くの感動とさわやかな思い出を残して、盛況のうちに10月10日に幕を閉じました。
 期間中、概ね天候にも恵まれ、2万5千人の選手・監督の参加、1万6千人のボランティアの支援、180万人の観客の観戦、560万県民の協力を得て、50年ぶりに本県で開かれたこの国体をすばらしい大会にすることができました。そして、夏・秋一体となった開催やインターネットによる映像配信、全競技会場等へのAEDの配備、外国籍選手の参加など、新しい国体のスタートを切る大会となりました。
 また、兵庫県選手団の活躍は素晴らしく、予想を上回る高得点により、念願の天皇杯、皇后杯を獲得することができました。選手の皆さんをはじめ、関係者の方々の日々の努力の賜です。
 のじぎく兵庫国体は、「感謝国体」「県民総参加国体」「新しい国体」という目標を達成することができました。国体を盛り上げていただいた選手をはじめ、関係者の皆様、多くのボランティアや県民の皆様に心からお礼を申します。
 「はばたこう ともに今から ひょうごから」のスローガンのもと、皇太子殿下のご臨席を仰ぎ、10月14日に開会した第6回全国障害者スポーツ大会「のじぎく兵庫大会」も、好天に恵まれるなか、県内4市の会場で熱戦が繰り広げられました。
 全国の選手、役員や大会を支えていただいたボランティア、各会場での熱戦を応援してくれた観客やふれあい広場の参加者は、約30万人を数え、競技においても、地元選手の活躍の結果、兵庫県と神戸市の獲得メダル数がトップになるなど、「のじぎく兵庫国体」の感動と熱気をそのまま引き継ぐ素晴らしい大会となりました。
 また、閉会式でのファイナルコンサートは、出演者と選手、役員、ボランティア、観客とが一体となった感動的なもので、まさに感謝、感動、歓迎、共生のうちに、「のじぎく兵庫国体」「のじぎく兵庫大会」の全日程を終了することができました。 今回の「のじぎく兵庫国体」「のじぎく兵庫大会」の開催にあたり、ご支援、ご協力をいただいた多くの皆様に「心からありがとう」と重ねてお礼を申します。
 「参画と協働」により実現した両大会を一過性のイベントに終わらせることなく、県民運動とボランタリー活動の継承と発展、生涯スポーツの振興や健康増進などにつなげていき、誰もがいきいきと活動する「元気な兵庫」の実現に向け、今後も取り組んでいきます。

 その2は、少子化と健康福祉対策です。

 先日公表された国勢調査の確定値によると、我が国の総人口が平成17年に減少に転じました。人口減少社会への第一歩を踏み出した今、国全体として、少子化に歯止めをかける対策と、人口が減っても成長力を損なわない経済社会構造の構築が求められています。
 本県も、平成22年をピークに人口減少に転じると予想されているなかで、すでに少子対策本部を設置し、子ども未来プランに基づく、未婚対策、再就職対策、仕事と生活との調和対策など、生活、雇用、地域ぐるみの対応を行っています。幸い、今年前半の出生数が前年と比べて2%増加しており、明るい兆しが見られます。この流れを確かなものとしていかなくてはなりません。
 また、就学前の教育と保育を一体的に提供する新たな枠組みとして「認定こども園」制度が設けられ、都道府県がその認定基準等を定めることとされました。幼保連携型、幼稚園型、保育所型、特定認可外保育施設型に応じて、教育や保育の水準を確保しつつ、より多くの子育て家庭が利用しやすい認定基準とするとともに、「特定認可外保育施設の認定制度」や「保育に欠けない子どもの受け入れ」などの独自規定を盛り込み、「認定こども園の認定基準等に関する条例」を提案しています。今後、「認定こども園」の普及を図っていきます。

 障害者自立支援法が10月に完全施行され、新たに、障害児施設の利用や補装具の給付への契約方式の導入などが、実施に移されました。
 今後、「障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現をめざす」という法の理念を尊重し、新制度の円滑な運用を図るとともに、法制度の不備や利用者に過度な負担が生じていないかをしっかりと把握し、必要に応じて、国に対する制度改正提案や本県としての支援制度の検討を行います。

地域医療の確保については、医療確保対策本部を設置し、「研修医師の県職員としての採用」を行うとともに、「地域医療確保対策圏域会議」で、公的病院の機能分担や病院と診療所の連携などについて、地域に応じた検討を進めています。今後、特定地域や特定診療科の量的な医師確保対策などの緊急対策とあわせ、総合的な医療体制の確保を進めます。

 その3は、いじめ問題への対応です。

 いじめ防止対策については、これまでから様々な取り組みを進めてきましたが、全国でいじめが理由と見られる子どもたちの自殺が相次ぐなか、いじめられている子どもの立場に立った一層迅速な対応に努めなければなりません。
 このため、学識者等による「いじめ問題検討会議」を設置し、これまでの取り組みの総点検を行うとともに、従来の「ひょうごっ子悩み相談」に、いじめ専用のホットラインを新たに開設するほか、現在学校に派遣しているスクールカウンセラーのいじめへの重点活用などの対応を行います。

 その4は、経済雇用対策の推進です。

 本県の経済・雇用情勢は、個人消費が底堅く推移するなか、設備投資や輸出が増加し、有効求人倍率も上昇傾向にあるなど、緩やかな拡大が続いています。
 企業立地をみても、平成18年上期では、企業の積極的な設備投資を背景に、本県への立地件数は57件と全国1位で、前年同期の35件から大きく増加しています。とりわけ金属製品工業など、ものづくり企業の立地が好調であり、また、景気回復の効果が中堅・中小企業にも波及しつつあります。引き続き、産業集積条例に基づく立地支援策などの積極的な活用や、ひょうご・神戸投資サポートセンターによるワンストップサービスなど企業ニーズに対応した立地支援に努めます。
 
 地域産業の元気回復と新たな活力創造を支援するため、国際的な技術・ビジネス交流を進める「国際フロンティア産業メッセ2006」を先月、神戸国際展示場で開催しました。国内外の企業や大学、研究機関など約200の出展者が開発成果を内外にアピールし、予想を上回る17,000人の来場者がありました。今後とも、戦略技術分野を中心としたイノベーションの創出に向けた、産学官の技術交流の促進に取り組みます。 

 また、今月には「技能グランプリ&フェスタ2006」と「第11回産業企画展 ひょうご“じばさん広場”」を同時開催し、兵庫が誇る匠の技や地場産業・伝統工芸を広くPRしました。平成21年に本県で開催される「第25回技能グランプリ」に向け、兵庫のものづくりの原点である技能向上とともに、技能尊重の気運醸成を図ります。
 
 その5は、国際交流の推進です。 

 姉妹提携25周年を記念し、西オーストラリア州を訪問しました。共同声明に調印するとともに、経済、観光、青少年、教育などの交流を一層促進すること、関空パース間直行便開設に努力することに合意しました。
 また、県内各層からの訪問団と西オーストラリア州民との交流会を開催するなど、幅広い交流活動を実施したほか、パースとシドニーにおいて、投資誘致と経済交流促進のための経済セミナーを開催しました。このほか、25周年事業として、10月初めにはパース・ロイヤル・ショー日本パビリオンに本県の特産品や観光紹介等を出展し、10月半ばには県立ピッコロ劇団パース公演が上演され、いずれも好評を博しました。
 オーストラリア訪問に先立ち、ベトナムを訪れ、グエン・ミン・チェット大統領と面談し、ベトナムとの経済交流や人材交流の促進について意見交換を行いました。タイでは、タイ王国国際園芸博覧会に、「枯山水」様式の日本庭園を兵庫、大阪、京都3府県が共同出展しましたので、このオープニング行事に参加するとともに、バンコクの国連人道問題調整事務所(OCHA)など国連防災関係機関を訪問し、国際防災協力について意見交換を行いました。

 その6は、災害対策です。 

 一昨年の台風23号等一連の風水害から2年が経過しました。河川、道路、農地等の災害復旧は概ね完了し、改良復旧についても、5か年事業である河川激甚災害対策特別緊急事業は継続するものの、今年度内にほぼ概成する見込みです。また9月末には、土砂災害に伴う全ての避難勧告が解除され、全員が帰宅しました。
 今後、森や山、川、海の流域全体にわたり総合的な防災・減災対策をさらに推進するため、平成19年度内に「ひょうご治山・治水防災実施計画」の流域ごとのアクションプログラムの策定をめざすなど、今後の災害への備えに努めます。

 武庫川水系の総合的な治水対策の推進体制を整備するため、副知事をトップとする「武庫川総合治水推進会議」を設置するとともに、庁内の横断調整を図る「武庫川対策室」を10月1日に設置しました。
 今後、この推進会議が中心となり、河川審議会の専門部会や県関係部局、流域関係市からなる総合治水対策連絡協議会、既存ダム活用協議会との連携を図りながら、武庫川峡谷の環境調査などを行うとともに、専門的見地から技術的、社会的、経済的な検証を進め、河川整備基本方針、河川整備計画の検討を進めていきます。

 消防団員の消防技術を競う「第20回全国消防操法大会」が先月、県立広域防災センターで開催され、全国から過去最高の約6,000人が参加しました。
 隔年開催のこの大会は、過去19回はすべて首都圏での開催でしたが、阪神・淡路大震災から10年が経過したことから、初めて地方での開催が実現しました。今回の大会では、阪神・淡路大震災で全国から寄せられた温かい支援に感謝するため、「復興の歩み展」や「防災研修」などをあわせて開催し、震災を教訓とした本県の先進的な取り組みを全国に発信することができました。

 その7は、芸術文化の振興です。

 この10月に、芸術文化センターと兵庫陶芸美術館がともに開館1周年を迎えました。
 芸術文化センターでは、1周年を機に地元住民主導の音楽祭が開催されたほか、佐渡芸術監督プロデュースのオペラ「蝶々夫人」や葛畑座による農村歌舞伎の上演、附属管弦楽団の定期演奏、中学1年生が音楽体験をする「わくわくオーケストラ」などセンターとしての幅広い取組みを積み重ねてきました。アピール特別事業として、ボリショイ・バレエやメトロポリタン・オペラ、ウィーン・フィルなど、世界一とも言われるハーモニーが、ホール一杯に鳴り響きました。今後とも、このような話題性の高い事業から気軽に親しみやすいものまで、多彩な事業を実施するとともに、住民一体となって地域の賑わいを醸成していきます。
 兵庫陶芸美術館では、特別展として「バーナード・リーチ展」や現在「人のかたちーもうひとつの陶芸美」展を開催するほか、「陶器まつり」等地元イベントと連携した事業を展開するとともに、若手陶芸家の養成等により、陶芸文化の振興・発展と陶磁器を通じた県民の交流を促進していきます。

 その8は、農林水産業の振興です。

 本県では、収穫の喜びや自然とのふれあいを通して、ゆとりと安らぎが実感できるライフスタイルとして、食と農に親しむ「楽農生活」を提唱しています。
 このたび、すべての県民が気軽に「農」の大切さを学び、農作業等の体験や実践ができる拠点として、11月11日に「兵庫楽農生活センター」を開園しました。当センターは、「農に関する学習・研修機能」と「県民が農を通じて交流する交流拠点」の二つの性格を持っており、県民の皆様の「農」に対するニーズに対応できるよう様々なプログラムを実施します。
 今後は、当センターを核として、農林漁業を体験する機会の充実を図るとともに、都市と農山漁村との交流を拡大し、県民誰もが日々の暮らしのなかで「農」に関わるライフスタイルを実現できるよう取組みを進めます。

 その9は、地方分権の推進です。

 地方分権改革の推進に関する基本方針を定める「地方分権改革推進法案」が現在、国会で審議されています。 
 第2期分権改革に向け新たな一歩を踏み出した今こそ、国と地方の役割分担の見直しや地方税財源の充実、国と地方の協議の場の法制化など、分権改革を強力に推進していかなければなりません。
 また、地方が自立的・安定的な行財政運営を行うため、必要となる地方交付税総額を今後も確保していく必要があります。
 しかしながら、最近の経済財政諮問会議等において、市場原理の地方への導入や地方財源保障の縮小、国と地方を通じた財政再建等のみが論議の対象とされていますが、自主的、自律的地方自治の確立こそが基本となるべきです。
 特に、地方交付税に関して、平成8年度以降11年連続して生じてきた地方の財源不足に対して、これまで恒久的な法定率を見直してこなかったにもかかわらず、財政制度等審議会が、来年度の地方財政に財源余剰が生じるとして、交付税総額を特例減額することを建議していることは許し難い論議です。
 自己決定・自己責任の原則のもと、地方の自立を確保していくため、今後とも、本県の自治体代表者会議をはじめ、全国知事会などとともに国に強く働きかけていきます。

 一般財源化が議論されている道路特定財源については、年内にも具体案が取りまとめられることになります。道路は、経済・社会活動を支える最も基礎的な社会資本であり、地域の多様性を活かす交流と連携の基盤として大きな役割が期待されています。道路整備には、これまでから道路特定財源に加え、多額の一般財源を充当し、住民の多様なニーズに対応した道路整備を推進しています。従って、道路特定財源の確保と地方への配分強化について、先日、近畿ブロック知事会及び全国知事会から緊急要望を行いました。今後も、引き続き積極的に国に対して主張していきます。

 最後に、今後の財政運営です。
 年度半ばを過ぎ、本県の財政状況は、県税収入は増収が期待できるものの、地方交付税は当初予算額を大幅に下回る厳しい状況にあります。
 また、平成19年度は、県税収入は、本年度を上回ると見込まれるものの、国における来年度の地方財政収支において、地方税、地方交付税等の一般財源総額が確保されたとしても、地方交付税等の減収が予想される一方、退職手当、公債費、医療費等、義務的経費の増加が見込まれるなど、来年度の財政環境も、引き続き厳しいものと見込まれます。
 このようななか、来年度の予算編成においては、昨年度より厳しいシーリングを設定し、3か年経過した事業の必要性の検証、民間活力の活用、市町との役割分担などを踏まえ、行財政全般にわたる徹底した見直しを行う一方、国の動向に留意しつつ、また、県議会からいただいた重要政策提言や当初予算編成に対する申し入れも十分に斟酌しながら、県政推進重点プログラム50に基づく施策を展開するなど、元気な兵庫づくりの実現を図っていきます。

 職員の給与改定については、去る10月12日に行われた県人事委員会からの「職員の給与等に関する報告及び勧告」の趣旨を基本に、厳しい社会情勢と国及び他府県の改定状況等を踏まえ、給料表及び期末・勤勉手当の改定を見送るとともに、扶養手当の改定、一般職員の勤勉手当への勤務実績の反映、勤務時間の見直しや病気休暇中の給与の減額措置など、所要の改正を行うこととしました。

 これより、提出議案の説明を行います。

 まず、平成17年度の歳入歳出決算認定です。
 平成17年度は、
 一般会計で、歳入2兆1,061億800万円余、歳出2兆1,012億3,800万円余、
 特別会計で、歳入1兆7,589億9,700万円余、歳出1兆7,523億3,200万円余となりました。
 平成17年度は、県税収入が前年度に引き続き増加したものの、地方交付税等は減少し、少子高齢化に伴い福祉関係経費や団塊の世代の大量退職に伴う退職手当などの義務的経費が増加するなど極めて厳しい財政運営を余儀なくされました。このような財政環境のなかで、「安全と安心の確保」をはじめとする5つの柱を中心に、参画と協働を基本姿勢として「元気兵庫の創造」を図るよう、県政を推進しました。
 この結果、平成17年度の一般会計決算額は、実質収支で引き続き黒字を確保したものの、黒字幅は過去最小となり、実質単年度収支は5年連続して赤字となる厳しい財政状況となりました。
 この決算については、先に監査委員の審査に付していましたが、このたび審査意見書の提出がありましたので、今回認定を求めるものです。

 次に、条例案件は、さきに説明しました認定こども園の認定基準等に関する条例、職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例制定の件等8件です。

 事件決議案件は、抗インフルエンザウイルス薬「タミフル」取得の件等5件です。

 以上で提出議案の説明を終わります。

 議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますようお願いします。