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知事提案説明

平成19年第293回定例会 知事提案説明



 
 本日、第293回兵庫県議会でご審議いただく提出議案に先立ちまして、県政の現況についてご報告します。


 第1は、行財政構造改革の推進についてです。

 阪神・淡路大震災からの創造的復興を図るため、私たちは懸命の努力をしてきました。これからの10年は、大震災からの復旧復興過程で悪化した財政の改善を図りながら、「元気で安全・安心な兵庫づくり」を進めていかなければなりません。
 新たな行財政構造改革の取組みは、そのための基盤、枠組みづくり、持続可能な行財政構造の確立をめざすものです。
 復旧・復興事業に係る本県の負担額は約2兆3千億円に達し、その財源手当として、約1兆3千億円の県債を発行せざるを得ませんでした。この結果、震災関連県債の残高は、平成19年度時点でも約8,500億円と、県債残高全体の四分の一以上を占めており、このことが他府県にない大きな負担となっています。
 また、震災関連県債の償還や三位一体改革による地方交付税の削減などによって生じた財源不足に対応するため、多額の県債管理基金を取り崩してきたことから、大幅な積立不足が生じています。
さらに財源不足を補てんするための県債の発行についても、国において歳出・歳入一体改革のもと抑制する方向で進められていることから、本県財政は極めて厳しい状況にあります。
 こうしたなか、現時点での試算では、平成20年度から30年度までの11年間で、1兆1,210億円の収支不足が見込まれ、このままでは、国の財政健全化の枠組みによって、国指導による財政健全化団体に陥る懸念が生じています。
 このような状況を踏まえ、今月はじめ、行財政構造改革推進方策・企画部会の第一次案を取りまとめました。平成30年度において、実質公債費比率を単年度18%水準に抑制すること、県債残高を現在の8割水準に圧縮すること、県債管理基金の積立不足率を現在の2/3に止めることなどを目標に、組織の再編や人件費の見直し、事務事業、投資事業の見直しなど、行財政全般にわたる改革について、総合的なパッケージとして提示されています。
この企画部会案に対して、県議会各会派からの申し入れをはじめ、市町、関係団体等から、様々なご意見をいただきました。これらのご意見を踏まえ、「新行財政構造改革推進方策(第一次案)」の取りまとめを行い、28日の行財政構造改革調査特別委員会でご報告します。その後、特別委員会において調査・審議をいただくとともに、行財政改革会議での意見聴取、パブリックコメントの実施等により、平成20年度予算編成前までにこの第一次案を確定し、当初予算へ反映させるとともに、最終方策へのさらなる準備、検討を進めてまいります。
 あの、大震災からの創造的復興という大きな試練への対応であったとしても、また、平成11年から行財政再建の枠組みを2度にわたり樹立して財政運営に努めてきたにもかかわらず、このような事態を招いたことについて強く責任を感じるとともに、県議会、県民のご理解を得ながら、さらなる兵庫の明日に向かって、職員一丸となって立ち向かっていく決意です。どうぞよろしくご指導お願いします。


 第2は、安全と安心の確保です。

(1) 被災者生活再建支援制度の見直し
 住宅の再建は、被災者の生活再建や被災地の早期復興の基盤であり、実態に即した、被災者生活再建支援法の速やかな改正が急務となっていました。
 ねじれ国会と言われる厳しい状況の中、与野党全会一致で今臨時国会における第一号として、改正被災者生活再建支援法が成立しました。住宅本体の建築費や補修費等への充当が可能となる、定額助成となり繁雑な手続きが不要となる、所得制限が撤廃されるなど、本県が制度発足以来一貫して主張してきた改善点がほぼ100%見直されたことは、阪神・淡路大震災を経験した本県として評価したいと思います。
今後、被災者の自力再建、生活再建の意欲が高まり、自然災害被災者への支援に一層役立つことを期待しています。
 県議会をはじめ関係の皆様のご努力に感謝いたします。
 兵庫県住宅再建共済制度については、先月10日に、マンション管理組合を単位としてその共用部分について加入し、一括して給付を受けることができる制度を施行しました。今後とも、この制度が震災の教訓を踏まえた住宅所有者の相互扶助のしくみとして、県民に理解を深めていただき、より多くの方々に加入いただけるよう努めます。

(2) 安全で安心な地域づくり
 先月、加古川市別府町で、小学2年生の女子児童が自宅前で刺殺されるという、悲しい、いたましい事件が発生しました。事件直後から県警本部による懸命の捜査活動が行われていますが、残念ながら、今も犯人の逮捕には至っていません。
 折しも、まちづくり防犯グループの結成など安全で安心な兵庫の実現に向けた取組みの輪が広がりつつあるそのさなかに、このような事件が起きたことは本当に残念でなりません。
 県としても、地域における通学路での見守り活動等の高まりに対して、先月、これら活動への協力を、各地方青少年本部等を通じて県下の青少年育成団体に依頼するとともに、安全で効果的にパトロールなどの活動をしていただくための情報を、県内のまちづくり防犯グループや、防犯協会、市町等へあらためてお届けしました。今後も、本年3月に策定した、地域安全まちづくり活動に関する「指針」を活用しながら、グループ相互の連携した取組を支援するほか、活動のリーダーとなる地域安全まちづくり推進員の委嘱を進めるなど、県下各地域において安全・安心の取組が展開されるよう、県民の皆さんと力を合わせて、安全で安心な地域づくりを進めます。

(3) 青少年の健全育成
 本県は、平成17年度の青少年愛護条例改正以降、警察などの協力を得て、地域住民の方々と「青少年を守り育てる県民スクラム運動」を進め、無人販売形態の図書類等自動販売機業者の指導を徹底してきました。
その結果、平成11年末には528台あったアダルト雑誌等を収納した自動販売機の届け出台数が、本年9月には、鳥取県に次いで2番目、東京都や政令指定都市を有する都道府県では初のゼロとなりました。
 今後は、青少年の行動実態が見えにくいインターネット上の有害情報対策を充実するとともに、不登校やひきこもり対策など、青少年の自立支援に向けさらに取り組んでいきます。
 また、地域の住民によるあいさつ、声かけ、見守り運動の展開により、子どもと顔の見える関係づくり、子どもがのびのびと元気に活動できる良好な環境づくりに努めます。

(4) 家庭力の向上
 家庭力の向上をめざして、「ひょうご家庭応援県民大会」が開催されました。家族のきずなを深め、地域全体で家族を支える「ひょうご家庭応援県民運動」を立ち上げ、各家庭それぞれが話し合い、最もふさわしい日を「家族の日」と定める取組みなどを推進していくこととされました。
 今後は、自治会や婦人会をはじめ地域で活動する121の団体で構成される「こころ豊かな美しい兵庫推進会議」を推進母体として支援し、この県民運動の地域全体への広がりを目指します。

(5) 児童虐待防止への取組み
 また、「児童虐待防止推進月間」である今月の10日に、プロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」と共同して「オレンジリボンキャンペーン」を実施しました。ヴィッセル神戸の選手からの虐待防止メッセージを電光掲示板で放映するなど、ホームズスタジアムでの普及啓発を実施したほか、各地でも啓発活動を行いました。
 さらに、子ども虐待の早期発見のための気になるサインや、SOSキャッチ活動の事例等をとりまとめた「子育て家庭を支援する人のためのSOSキャッチ活動推進マニュアル」を作成し、子育て応援ネットの子育て家庭応援推進員に配布するなど、地域ぐるみでの見守り活動の一層の展開を図ります。

(6) 地域医療の確保
 喫緊の医師確保については、県医師会ドクターバンクと連携して、勤務医師を9月時点から6名増となる15名を確保し、医師不足地域等への派遣を行っています。さらに、地域偏在対策として、神戸大学、兵庫医科大学、鳥取大学の特別講座の設置や、また診療科偏在対策として、県内の公的医療機関に派遣を行う後期研修医の採用や、「女性医師再就業支援センター」の設置などを通じて地域医療の確保に取り組んでいます。
 また、昨年度、自治医科大学の入学定員が平成20年度から10年間、10名の暫定増が認められたことを受け、全国知事会において、入学定員の各都道府県への配分基準等について自治医科大学運営小委員会委員長として報告し、その大枠について承認が得られました。
 先月18日に発表された、全国の臨床研修医と受入れ病院との「研修医マッチング」の結果で、県内の病院とのマッチ者数が333名と前年度比20名増加し、北海道、千葉県に次いで全国第3位の増加数となりました。これまでの様々な取組みが実を結びつつあるのではないかと、期待しています。

 また、医療提供体制の整備についても、地域の合意のもとに、総合診療体制の普及、医師の集約化、医療機能の重点化等を図ることにより、今後さらに地域医療の確保に努めます。
 小児救急医療について、先月、小児救急専用のICU(集中治療室)を持つ「小児救急医療センター」を県立こども病院に開設するとともに、阪神北圏域3市1町が共同して夜間、休日の1次救急医療を担う「阪神北広域小児急病センター」(仮称)の来年4月の診療開始に向けた小児科医の確保など、その開設準備を引き続き支援します。
 周産期医療体制については、総合周産期母子医療センターの機能を担う県立こども病院と、9つの地域センターの空床情報等を各消防本部、市町など県内102の機関がネットワークを結び共有する「周産期医療情報システム」の一層の活用を図ります。また、近畿2府7県において広域連携体制の構築を進めます。そして県や市町の広報紙等を通じ、引き続き、妊産婦がかかりつけ医を持つよう呼びかけていきます。

(7) 「ユニバーサル社会づくり」の推進
 「ユニバーサル社会づくり」の推進では、今月、フットサル、車いすバスケットボールをはじめ障害者スポーツの体験や交流戦などを通じて、障害のある人とない人が一緒に参加し、経験や体験を共有する「障害者スポーツフェスティバル」を県内各地で初めて開催しました。これからも、「のじぎく兵庫大会」により深まった障害のある人に対する理解の一層の促進に取り組みます。
 また、平成17年度から、バリアフリー改修など県立施設の整備や、全ての事務室における「耳マークの掲示」など、サービスの改善に県自らが率先して取り組んできましたが、今月、これまでの取組みや、兵庫県身体障害者福祉協会などの関係団体からの意見も踏まえ「第2次兵庫県率先行動計画」を策定しました。
今後は、これに基づき、第1次計画の成果をはじめとしたユニバーサル社会づくりの蓄積を最大限に活用し、「つくる」から「いかす」を基本に、ユニバーサルの視点に立った県民サービスや施設整備、事業展開をさらに充実していきます。


 第3は、少子対策の推進です。

 少子対策の推進については、少子対策本部発足から2年が経過し、「ひょうご子ども未来プラン」に基づき、出会いから出産、子育ての各段階における事業を着実に推進しています。
 来月には、新たに子育て世帯を対象に料金割引等のサービスを行う「ひょうご子育て応援の店」事業を、関西広域で連携して実施するとともに、「ひょうご子育て支援カード」を母子健康手帳交付時等に配布し、出産前後の早い段階から地域で子育て家庭が孤立しないように、子育て支援情報を提供していきます。
 また、身近な地域を舞台に、家庭・地域・学校が連携し、地域ぐるみでこどもを育て見守る「子育て応援ネット」の「全県フォーラム」を開催し、県下各地から400名を超える県民が集い、実践事例等を踏まえながら討議を行うとともに、「子どもの安全を守ろう」緊急呼びかけを行いました。さらに、結婚を社会全体で応援する「ひょうご出会いサポート事業」の全県的な展開を推進するための「こうのとり大使」を委嘱します。
 これからの3年間から5年間は、団塊ジュニア世代の出産が見込まれる重要な期間であることから、なお一層の取組みを進めます。


 第4は、環境対策の推進です。

(1) エコツーリズムの推進
 11月17日、18日に瀬戸内海国立公園六甲地域で、「自然公園ふれあい全国大会」が常陸宮同妃両殿下ご臨席のもと開催されました。今年は自然公園法制定50周年に当たり、従来の自然公園大会からエコツーリズムを始めとする自然とのふれあいに重点をおいたイベントへと一新し、兵庫県公館における式典、シンポジウムの他、六甲山全域でエコツアーや体験型野外イベント等が催され、多くの方々に六甲山の豊かな自然にふれあっていただきました。
 今後もエコツーリズムを推進し、人と自然との共生の大切さを訴えていきます。

(2) 瀬戸内海の再生に向けた取組み
 豊かで美しい瀬戸内海の再生を目指し、瀬戸内海環境保全知事・市長会議と連携し、「めざせ100万人!瀬戸内海再生大署名活動」や、瀬戸内海を「里海」として再生させるための方策策定に取り組んできました。この集まった141万6千人の署名を瀬戸内海再生方策とともに、先月25日、関係国会議員や関係省庁に提出し、新たな法整備を求めて要望を行いました。今後も法整備の早期制定に向けた取組みを進めます。

(3) 環境大臣会合の開催に向けた取組み
 来年5月に開催される環境大臣会合の関連事業として、先月から、APNセンター等の国際機関が連携し、「地球温暖化」、「生物多様性」、「3Rイニシアチブ」等の地球環境問題をテーマとするリレーシンポジウムが始まりました。あわせて、環境大臣会合に向け地元としての協力事業を多角的に展開していきます。
 今後、引き続き、環境大臣会合の円滑な開催の支援、関連事業の準備を進めるとともに、会合開催を契機に、県下での自然再生・創造プロジェクトなどの先進的な取組みを内外にアピールしていきます。


第5は、産業の振興です。

(1) 本県の経済
 本県の経済は、設備投資や輸出などが増加を続け、個人消費も底堅く推移するとともに、雇用面でも有効求人倍率が堅調に推移するなど、緩やかに拡大しており、実質県内総生産も平成14年度以降プラス成長を続けています。また、企業誘致は平成19年度上期の工場立地件数が51件で全国第2位となるなど好調を維持しており、今後も産業集積条例や企業立地促進法を活用しながら、県内での誘致活動に取り組みます。
 しかし一方で、回復に遅れがみられる業種や地域があるなど、景気回復の差が懸念されます。こうした状況を踏まえ、本年度が最終年度となる「ひょうご経済・雇用再生加速プログラム」の仕上げに全力を注ぐとともに、次期プログラムの策定を進め、兵庫経済の一層の飛躍を図ります。

(2) 次世代スーパーコンピュータの活用推進
 世界最先端・最高性能の次世代スーパーコンピュータの立地のメリットを発揮し、新たな知的創造拠点の形成や、イノベーションと新産業の創出といった地域振興につなげていくため、本県、神戸市、神戸商工会議所が出捐して、財団法人計算科学振興財団(仮称)を来年1月に設立することとしました。現在その準備を進めています。
 今後、SPring−8やX線自由電子レーザー等の最先端の研究機関との連携を図るなど、財団において産業利用支援のための事業に取り組むこととしており、県としても、財団事業が効果的に行われるよう、積極的に協力支援していきます。
  
(3) 成長産業の創出
 人工知能及び次世代ロボットテクノロジー分野の学識者、企業、研究機関等、県内外から約200名の参加を得て「ITあわじ会議」を淡路夢舞台国際会議場で開催しました。
 次世代ロボット分野の最先端技術に関する最新動向や実用化に向けた具体の取組みなどについて活発な意見交換が行われました。本県には産業用ロボット関連の産業が集積しており、今後もこのような集積を活かし、新たなロボット産業をはじめ、次世代成長産業の創成を目指します。
   
(4) ものづくりの技能継承および技能の振興
 若者のものづくり離れや、熟練技能の継承が危惧されるため、卓越した技能を有する技能士が「日本一」を競う「全国技能グランプリ・兵庫」を平成21年3月に神戸市を中心に開催します。現在、県民各界各層からなる「全国技能グランプリ・兵庫推進協議会」を設立して準備を進めています。
 また、この大会を広く県民にPRするとともに、実際に技能に触れてもらうことにより技能に対する理解を深めてもらうため、神戸国際展示場で「技能グランプリ&フェスタ2007」を開催しました。会場ではファッションショーやケーキづくりの実演、ミニ畳の花台などの「ものづくり体験教室」や「匠の実演」を実施し、多くの来場者がものづくりの楽しさ・すばらしさを体験しました。
 今後も、技能者の技能向上と技能を尊重する社会的気運の醸成に取り組みます。


 第6は、農林水産の振興です。

(1) 米の価格安定対策
 本年産米については、全国の作況指数は平年並みの99、本県は98とやや不良となっています。しかし、米の消費量が年々減少する中で生産調整が十分に機能していない府県もあったことから、余剰米が発生し、早期に出荷された米の価格が大幅に下落したため、農業者の方々に大きな不安を与えています。
 そのため、米の生産調整を遵守している本県としては、国に対し、政府米の買入と、飼料米への処理等、米の価格安定対策を早急かつ適正に講ずるよう、今後も強く求めていきます。

(2) 燃油の高騰対策
 近年の燃油高騰による生産コストの上昇が、本県の農林水産業に対して大きな影響を及ぼしています。
 野菜・花き等の施設園芸においては、暖房に係る経費が上昇していることから、国の強い農業づくり交付金を活用した省エネルギー型施設整備や、県の低利融資資金である美しい村づくり資金の活用を推進するとともに、作物に応じた適切な温度管理等の技術指導を行うなど、省エネルギー化を進め、経営の安定化を図っています。
 また、漁業においては、漁船やノリ乾燥機などの燃料の価格が上昇しており、豊かな海づくり資金の「燃油供給安定化資金」を活用し、兵庫県漁連が行う漁業用燃油の供給に必要な借入に対し、利子補給を実施するなどの支援を行っています。
 今後も、燃油高騰に対応した支援策の充実について引き続き国へ要望を行うなど、農林水産業の経営安定対策に取り組みます。

(3) 楽農生活の推進
 全ての県民が気軽に「農」の大切さを学び、農作業等の体験や実践ができる拠点として、昨年11月にオープンした兵庫楽農生活センターが1周年を迎えました。
 今月4日に記念イベントを開催し、野菜の収穫体験イベントや就農相談などを実施しましたが、この1年間で約20万人の方々が、農を学び、また農を通じて交流するなど、様々なプログラムを通じて自らの楽農生活を実践されています。
 本県が提唱する、収穫の喜びや自然とのふれあいを通して、食と農に親しむ「楽農生活」を推進するため、当センターを核として、情報発信や相談機能、農林漁業体験機会を充実するとともに、都市と農山漁村との交流を拡大し、県民誰もが日々の暮らしの中で「農」に関わるライフスタイルを実現できるよう取り組みます。

(4) 県民総参加の森づくりの推進
 平成17年度に開催された第29回全国育樹祭を契機に、全県的に盛り上がった森づくりの気運を拡げていくため、10月の最終日曜日を「ひょうご森の日」として、県下各地で県民が森に入り森づくりを実践する活動を実施しています。
 本年度は、西宮市の県立甲山森林公園において、県下各地の森林ボランティア団体が集まり、都市住民が森づくり活動などを体験する全県イベントを開催し、約2,000人が参加しました。また、地域の住民が身近な場所で活動に参加できるように地域イベントを県下48箇所で開催しました。
 また、3年前の一連の風水害による風倒木処理や復旧事業は完了しましたが、引き続き災害に強い森づくりを計画的に進めています。今後も県民参加による森づくり活動を推進し、新ひょうごの森づくりに取り組みます。


 第7は、国際交流の推進です。

(1) 経済交流の推進
 今年9月に開催された第九回世界華商大会や海外訪問の実績を踏まえ、中国との経済交流を一層促進するため、先月「日本広東経済促進会」を淡路で開催しました。広東省から、謝鵬飛、広東省人民政府発展研究中心主任を団長とする代表団を迎え、今後一層の両地域の連携強化を図りました。また、ベトナムから レ・ホワン・クワン ホーチミン市長が来日された機会をとらえて「友好・経済交流推進に関する覚書」を調印し、今後の貿易・投資の促進、中小企業の連携強化等を図りました。
 これに続き「上海長江交易促進プロジェクト」の第9回日中代表者会議が神戸で開催され、中国側からは黄莉新 江蘇省副省長はじめ約60名の参加を得て、環境分野をはじめ、双方向の投資・交易促進など来年度の交流計画を締結しました。

(2) 観光・文化交流の推進
 友好提携25周年を迎えた広東省との観光・文化交流を推進するため、広州で開催された「2007広東国際旅游文化節」に県代表団を派遣し、観光プロモーション活動を実施しました。さらに、来月には日中の互恵関係構築を図るため、日中の元外交官・専門家が今後の課題について議論する「日中公開シンポジウム」が神戸で開催されます。これまで積み重ねてきた関係を礎に、今後もさらなる交流を進めます。


 第8は、交流の基盤づくりです。

(1) 大阪湾諸港の一開港化
 スーパー中枢港湾プロジェクトにより大阪湾の国際競争力強化の取組みを進めるなか、12月1日から大阪湾の神戸、尼崎西宮芦屋、大阪の3港が統合され、「阪神港」として大阪湾諸港の一開港化が実現します。
 この一開港化の実現により、これまで入港のたびに各港で徴収されていた諸税が入港時の1回で済むことになり、また、本年4月1日から各港湾管理者が実施している入港料の低減施策とあわせ、外国船の入港関連費用が約15%削減されることにより、大阪湾の港湾利用が一層促進されることとなります。
 今後、この一開港化を契機に、国、各港湾管理者等と連携し、尼崎西宮芦屋港を包含する「阪神港」の国際競争力強化に取り組みます。

(2) 幹線道路網の整備と活用
 県土の骨格を形成する基幹道路の整備については、先月、鳥取豊岡宮津自動車道の整備促進大会を開催するなど、関係府県や市町と連携し、その重要性を発信してきました。引き続き地域の期待と熱意を広く示していくとともに、この度公表された「道路の中期計画(素案)」においても、基幹ネットワークの整備に重点的・効率的に取り組むとされています。今後とも、より一層の整備推進に取り組みます。
 また、大阪湾岸道路西伸部の早期事業化に向けた都市計画手続きを進めるとともに、国において先月新たな調査費が認められた播磨臨海地域道路については、早期具体化に取り組みます。

(3) 人と自然と社会の再生「リ・デザイン」の発信
 この23日から25日までの3日間、美しく快適なまちの創造を推進し、本県の文化や魅力を全国に向けて情報発信する「日本文化デザイン会議2007兵庫」を開催しました。
 メイン会場の今月オープンした県立三木総合防災公園屋内テニス場「ビーンズドーム」をはじめ県下8会場で、建築、デザイン、アートなど各界の専門家を多数迎え、環境共生、都市再生、世代間交流、文化育成など、人と自然と社会の再生、いわゆる「リ・デザイン」をテーマに、県内外から多数の方々にご来場頂き、県民参加型の多彩なプログラムを展開しました。この会議の成果を踏まえ、今後も、人と自然と社会の再生に向けた地域づくりに取り組みます。


第9は、芸術文化・スポーツの振興です。

(1) 芸術文化センターの展開
 芸術文化センターの公演入場者数が、去る17日、100万人を超えました。平成17年の開館から約2年での100万人達成は近隣府県の類似施設と比べても非常に早いペースとなっています。
 今後も、来月に開催予定の佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ「ヘンゼルとグレーテル」など、魅力ある多彩な公演を開催し、県民の皆様をはじめとする幅広い層のお客様に親しまれ、お越しいただけるセンターとなるよう、より一層努めます。

(2) 恐竜化石の発掘再開
 丹波市川代渓谷で発見された、約1億2千万年前の白亜紀前期の竜脚類骨格化石とされる恐竜化石については、今年3月に第一次発掘調査を終え、河川出水期のため8ヶ月間中断していましたが、第二次発掘調査を今月20日に再開しました。
 全身骨格の産出の期待をふくらませながら、来年3月までの間、市民参加による発掘調査に取り組みます。

(3) 秋田わか杉国体の成果
 昨年の、「のじぎく兵庫国体」では、県民の盛り上がりのもと、天皇杯、皇后杯を獲得しましたが、次年度開催となる「秋田わか杉国体」でも、好成績を目指していました。今回、各競技ともよく健闘し、天皇杯5位、皇后杯3位と目標を達成することができました。
 これは、「のじぎく兵庫国体」に向けて育成してきたジュニアからの手づくり選手が今回の国体でも大いに活躍してくれたことや、競技力向上推進委員会などの強化組織が十分に機能し、効果的な競技力向上事業を継続できたことが大きな要因であるといえます。
 まさに、国体を一過性のものとせず、その成果を継承・発展させるという、本県のスポーツ振興の方向性に沿った成果を挙げてくれたものです。
 今後とも、本県競技力の向上に向けてジュニア選手の育成や指導者の養成など、長期的な展望に立った強化対策を進めます。


 第10は、地方分権の推進です。

 今月16日、地方分権改革推進委員会において「中間的なとりまとめ」が発表され、国が主張する「統一性、広域性、専門性の確保」に対して、その根拠や必然性がないとして反論されたうえで、個別具体的な事務事業を挙げて、課題や見直しの方向を示されました。また、国と地方の財政関係については、税源配分の当面の数値目標を「5:5を念頭に置くことが現実的な選択肢」とされ、地域間財政力格差の是正の観点から税体系のあり方や、地方交付税の制度改革も含めた財政調整のあり方の検討なども明示されるなど、地方分権への基本的方向が盛り込まれたものと考えられます。
 これに先立ち13日に開催された全国知事会議では、地方税財源の充実と格差是正に関する意見交換を行いました。昨今の地方財政の疲弊と地域間格差の拡大の要因は、三位一体改革において分権改革の趣旨とは無関係に5.1兆円に上る地方交付税が削減された点にあります。このため、地方交付税の財源保障・財源調整機能の確保に向け、交付税総額の「復元・充実」を第一に主張していくことを合意し、地方財政計画への地方の財政需要の適切な算入、消費税を中心とした偏在性の少ない地方税体系の構築、地方財政計画策定過程の透明化、道路特定財源の確保等を国に対して要請しました。
 また、14日には県議会をはじめとする地方六団体からなる兵庫県地方分権推進自治体代表者会議を開催し、地方税財源の充実強化と地方分権の推進に関する提言をとりまとめ、19日に開催された「地方分権改革推進」全国大会で採択された決議と併せて、県関係国会議員等に働きかけを行いました。
 今後とも、年末の政府予算案、地方財政計画案の策定に向けて、全国知事会等において協議を進め、地方財政の回復を図るための具体的な意見をとりまとめ、積極的な対応を求めていきます。
 関西広域機構では、先月下旬、府県を越える広域自治組織のあり方を検討する「第1回分権改革推進本部会議」が開催され、地方自治法に基づく「関西広域連合」の設置を検討することとされました。今後、国と地方のあるべき役割をにらみつつ、広域連合で処理する事務等について、さらなる検討を進めます。


 最後は、今年度の財政状況です。

 平成19年度の本県の財政状況は、年度半ばとなる9月時点で県税収入が当初予算から350億円の大幅減となったこと等により620億円の収支不足が見込まれたため、県税や行革推進債等の歳入確保努力と事務事業の節減強化、事業の執行保留等を行う緊急対策を公表し、取り組んでいます。
 現時点においては、県税収入が大幅に改善すると見込める状況とはなっておらず、また、県債の確保については、行財政改革プランの策定如何にかかっていることもあって、未だ確実な見通しがたっていません。今後も厳しい状況が想定されます。
 このため、本年度の収支不足額の解消に向け、これら財源の確保に取り組むことはもとより、一方で歳出抑制にも引き続き取り組みます。よろしくご理解願います。


 これより、提出議案の説明を行います。
 
 まず、平成18年度の歳入歳出決算認定です。
 平成18年度は、
 一般会計では 歳入で2兆  397億8,200万円余、
 歳出で2兆  358億4,500万円余、
 特別会計では 歳入で1兆2,611億3,900万円余、
 歳出で1兆2,553億4,400万円余
 となりました。

 平成18年度の本県の財政を取り巻く環境は、歳入面では税収が前年度に引き続き増加したものの、地方交付税や臨時財政対策債が減少する一方、歳出面では福祉関連経費や退職手当などの義務的経費が増嵩するなど、引き続き極めて厳しいものとなりました。
 このような状況を踏まえ、行財政全般にわたる徹底した見直しを行うとともに、退職手当債、行革推進債等の発行や地方公営企業会計からの借入などの財源対策を講じたことにより、一般会計歳入歳出決算見込みは、実質収支が7千9百万円と、昭和52年度以降30年連続の黒字をかろうじて確保したものの、黒字幅は過去最小となり、実質単年度収支は6年連続の赤字となりました。
 また、県債管理基金の大幅な残高不足の影響により、実質公債費比率は、全国ワースト2位の、19.6%となり、引き続き起債許可団体にとどまっています。
 
 この決算につきましては、先に監査委員の審査に付していましたが、このたび審査意見書の提出がありましたので、今回認定を求めるものです。

 次に、条例案件は、知事の権限に属する事務に係る事務処理の特例に関する条例等の一部を改正する条例制定の件等4件です。

 事件決議案件は、財団法人計算科学振興財団(仮称)に対する出捐の件等15件です。

 以上で、提出議案の説明を終わります。
 議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますようお願いします。