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知事提案説明

平成30年第342回定例会 知事提案説明


 本日、第342回兵庫県議会の開会にあたり、議員各位の日頃のご尽力に敬意と感謝の意を表します。提出議案の説明に先立ち、諸般の報告をします。

 その1は、自然災害への対応です。

(新たな課題への取組)
 今年、各地に甚大な被害をもたらした自然災害では、高潮対策や住民の避難行動など新たな課題が顕在化しました。災害はいつ起こるか分からないだけに、その対応が急務です。
 高潮被害では、新たな高潮対策計画を策定します。年内に被害原因の究明を終え、対策工法の検討に基づき年明けには対策案をまとめ、来年度から越波による浸水被害が生じた箇所の護岸嵩上げなどに着手します。
 災害時における住民の避難行動について検討しています。住民個々の逃げ時、情報提供のあり方などを検証し、早めの避難の徹底や災害時要援護者の安全確保に向けた取組の充実を図ります。

(日本海津波対策の推進)
 防潮堤の整備、水門の耐震化などハード対策を推進する「日本海津波防災インフラ整備計画」は、早期の公表に向けて策定を進めています。また、これらの対策と避難対策や地域・家庭の防災力向上などソフト対策の両面にわたる「日本海沿岸地域地震・津波アクションプログラム」を策定し、総合的な津波対策を推進していきます。

(津波一斉避難訓練の実施)
 「津波防災の日・世界津波の日」の11月5日、南海トラフ地震を想定した津波一斉避難訓練を行いました。津波浸水想定区域のある14市1町で、約7万8千人が訓練に参加し、全国で初めて、ヤフー株式会社と連携したスマートフォンアプリによる情報伝達や避難誘導を行いました。いざという時に適切に行動するため、こうした訓練の機会を継続し、防災意識の向上につないでいきます。

 その2は、地域経済の振興です。

(本県の経済状況)
 本県経済は、基調としては緩やかに拡大しています。個人消費は持ち直し、輸出の増加傾向に支えられ、企業の生産活動にも活性化の動きがみられます。平成30年度上期の企業立地件数も全国3位と引き続き好調となっています。一方、米中の通商摩擦等が世界経済に与える影響などが懸念されるため、引き続き先行きに注視します。
 また、来年10月の消費税率の引き上げに伴い、国では需要変動対策や軽減税率の円滑な実施に向けた対策などが検討されています。消費増税対策は、国の責任で適切に対応することが基本ですが、本県としても、国の対応を見極めつつ、需要の喚起や各種相談窓口の充実などによる支援を検討していきます。

(人材確保対策)
 雇用では、本県の有効求人倍率は高い水準で推移し、10月は1.48倍となっています。中小企業を中心に深刻な人手不足に直面しています。
 民間企業転職サイトでの兵庫県特設ページによる情報発信や、第2新卒者向け合同企業説明会の開催、女子学生を対象に就活応援番組の放送を開始するなど、若者の県内就職を促進しています。高齢者の就労を図るため、新たに県民局などに就労相談窓口を設置しました。
 また、外国人材の受け入れをめざす新たな在留資格の創設が国会で審議されています。本県では、11月から国家戦略特区事業として外国人による家事支援サービスが開始されました。外国人材の受入は、その分野における労働需給や労働の技術的・専門的程度に応じながら、生活環境や多文化共生にも留意することを基本とし、生活相談の充実など受け入れ環境の整備に努めます。

(起業・創業の促進)
 「起業プラザひょうご」が開設1周年を迎えました。連日、起業をめざす若者で賑わっています。これまで1万人に利用され、11件の起業などの成果がありました。
 2名のITカリスマを、シリコンバレーと東京から誘致しました。神戸市、豊岡市に事業所を開設し、起業家の世界展開への支援や、女性を対象としたキャリア開発支援が展開されます。
 これらの取組の相乗効果で、明日の兵庫経済を牽引する起業家の集積を進めていきます。

 その3は、農林水産業の振興です。

(県産農林水産物等の輸出促進)
 年末に発効するTPP11など、国際的な経済連携の動きが急速に進展しています。
 本県でも、力強い農林水産業の確立に向けて、安全・安心で付加価値の高い県産品の輸出拡大に取り組んでいます。香港では「フード・エキスポ」に出展、シンガポールではレストランのシェフやバイヤーへのプロモーションを展開しました。パリでは世界最大級の食品展示商談会「SIAL(シアル)」に出展しました。来年2月には、ドバイでの中東地域最大の食品展示商談会「GULFOOD(ガルフ-ド)」に参加し販路開拓をめざします。
 今後とも、アジア、欧州、中東を中心とした輸出促進に取り組み、県産農林水産物や食品の消費拡大につないでいきます。

(第41回全国豊かな海づくり大会の開催決定)
 2021年、第41回全国豊かな海づくり大会の、本県開催が決定しました。昭和57年の旧香住町での第2回大会以来、2度目の開催は全国で初めてとなります。
 「豊かな海」の重要性と漁業に対する国民、県民の関心を高めることで、本県水産業のさらなる発展に大きく寄与すると考えます。今後、準備委員会などを通じて開催日時、内容等を検討し、本県らしい大会となるよう準備を進めていきます。
 
 その4は、健康福祉対策です。

(兵庫県保健医療計画圏域版の策定)
 保健医療計画の圏域版の策定を進めています。
 圏域が有するそれぞれの課題に応じた重点方策に基づき、医療提供体制の充実を図ります。医療資源の地域偏在がさらに進まないよう準圏域の設定や、2次救急など一定の医療機能の充実が不可欠な特定中核病院を指定するなど、地域の意見を集約した検討を行い、県民が住み慣れた場所で、安心して医療を受けられる地域の実現をめざします。

(ひょうご障害者総合トレーニングセンター(仮称)の整備)
 ひょうご障害者総合トレーニングセンター(仮称)の基本構想を策定しました。
 ユニバーサルデザインへの配慮や、義足の開発をはじめ福祉のまちづくり研究所等と連携したサポート体制の充実など、誰もがスポーツを楽しむことができる環境整備に取り組み、障害者スポーツのさらなる振興を図ります。

(身体障害者更生相談所ブランチ機能の設置)
 電動車いすや、座位保持装置など身体障害者に支給する補装具の判定体制を整備し、11月から、身体障害者更生相談所に加え、兵庫医科大学病院で判定が受けられるようにしました。

 その5は、交流と連携の基盤づくりです。

(基幹道路ネットワークの整備)
 基幹道路ネットワークの整備を全力で推進しています。
 北近畿豊岡自動車道 豊岡道路が工事着手されました。大阪湾岸道路西伸部は、今月 22 日に六甲アイランドで起工式が開催され、いよいよ工事が始まります。山陰近畿自動車道は、東京で決起大会を開催し、早期整備などを国に強く求めました。
 引き続き、神戸西バイパス、東播磨道などの事業中路線の早期整備、名神湾岸連絡線、播磨臨海地域道路などの早期事業化を、国に働きかけていきます。 

(関西3空港の最大活用)
 早期開催を要請してきた関西3空港懇談会が、今月中に開催される方向で調整が進められています。航空需要の見通し、関西国際空港の台風被害に伴う緊急対応の評価を共有し、ワールドマスターズゲームズ2021関西や2025年の国際博覧会の開催を控え、3空港の5本の滑走路を有効活用する観点から、関西エアポートの意向も踏まえつつ新たな役割分担について検討します。

(国際交流・協力の推進)
 5つの地域と友好関係にあるベトナムを訪問しました。フック首相、ズン官房長官と面談し、県立大学の留学生確保や福祉人材の育成など相互協力を依頼しました。今回で2回目となる「兵庫県・ホーチミン市経済促進会議」では、経済交流の一層の促進をはじめ、さらなる協力関係を構築することで意見が一致しました。
 タイでは、県議会やツアー訪問団とともに、「第12回世界閉鎖性海域環境保全会議」に参加し、開会式で挨拶するとともに、「復元力のある沿岸海域の実現に向けて」をテーマの会議に参加し、閉鎖性海域の環境保全での国際協力を推進することができました。
 先月下旬には中国広東省を訪問し、17回目となる「日本広東経済促進会」を開催しました。広東・香港・マカオビッグベイエリアの進展、生産性の向上とイノベーションの創出をテーマに意見を交換し、日中両国の協調が欠かせないとの認識のもと、経済交流・協力を一層促進することを確認しました。
 
(ふれあいの祭典の開催)
 県政150周年記念事業として「ひょうご五国博 ふれあいの祭典」を開催しました。
 県立明石公園とその周辺を会場とした全県事業と、五国での地域事業をあわせて約20万人の来場者で賑わいました。地域や世代を越えた交流の輪が広がり、「ひょうご五国」の魅力を多くの方々に伝えることができました。
 
(神戸マラソンの開催)
 第8回神戸マラソンが開催されました。
 国際陸上競技連盟の世界主要ロードレース格付けで「ブロンズラベル」を取得した初のレースとなり、好天の中、約2万人のランナーが疾走、女子選手では大会新記録も生まれました。
 今後も、競技性の向上とともに、六甲山と瀬戸内海に囲まれた自然豊かなコースの特徴を生かし、「感謝と友情」のテーマのもと、最高のおもてなしに出会える大会をめざします。
 
(スポーツの推進)
 ワールドマスターズゲームズ2021関西の開催準備を進めています。
 このため、地域スポーツの振興を進める必要があります。この15日には、女性のスポーツ参加を促進するため、「ひょうご女性スポーツの会」がスタートします。「スポーツクラブ21ひょうご」の連携強化も進めます。
 
 その6は、地方分権の推進です。
 
(関西広域連合の活動の展開)
 関西広域連合は、設立から丸8年を迎えました。私は、先の広域連合委員会において、連合長に再任されました。防災対策や救急医療体制の確保、観光・文化・スポーツの振興など、7分野の広域事務を着実に推進します。停滞する地方分権の歩みを関西から先導するべく、広域連合のさらなる存在感の発揮に向けて取り組みます。
 また、大阪・関西での開催が決定した2025年の国際博覧会は、日本の歴史・文化の原点である関西の素晴らしさを世界の人々に理解してもらう絶好の機会となります。万博開催に向けた支援方策の検討とともに、開催の効果を関西全体に波及させるべく、オール関西で取り組んでいきます。
 
 最後に、兵庫の未来づくりです。

(地域創生の推進)
 本県の人口は、今年も転出者数が転入者数を上回る社会減の状況が続いています。しかし、決してふるさと兵庫への関心が落ちたわけではありません。カムバックひょうご東京センターへの相談件数は4,000件を超え、移住者数も年々増加するなど、移住・定住への関心は高まっていると言えます。
 来年1月に登録を開始する「ひょうごe-県民制度」では、登録者に、買い物をするとポイントが付与される電子マネーカード、「e-県民証」を配布します。地域情報の発信や県特産品の販売を通じて、ふるさと兵庫とつながる機会をつくります。この制度が県外に住む人の「ふるさとへの想い」をつなぎ、移住・定住への契機となることを期待しています。

(県立大学の改革推進) 
 県立大学が、新たなステージに入ります。
 国際商経学部、社会情報科学部は、来年4月開設に向け、新教育研究棟などの整備や留学生などの学生募集を進めています。
 また、大学院改革をはじめとする大学経営の方向性を定めた新たな中期目標案をとりまとめました。@国内外で自立し活躍する次代を担うリーダーの育成、A次代を切り拓く先導的・創造的な研究の推進、B兵庫の強みを生かし、地域の未来の活力創出に貢献する大学をめざします。

(県庁周辺地域の再整備)
 県庁周辺地域の再整備の検討を進めています。
 本庁舎1号館の耐震性能として、Is値が0.3を下回っていますが、さらに、直下型や長周期型の地震波を想定し、建物の損傷状態を把握しました。倒壊には至りませんが、柱や壁に大きなひび割れなどが生じ、発災後の業務継続に支障が生じると推測されます。
 耐震改修による執務環境への影響やコスト面などを考慮すると、本庁舎の建替えが望ましいと考えますが、今後、県議会等との十分な協議を踏まえ、基本構想を策定していきます。 

(平成31年度の財政運営)
 平成31年度は、新しい兵庫づくりに向け、力強くスタートを切る年となります。人口減少と少子高齢化が進む中にあっても、活力に満ちた地域であり続けるため、兵庫の強みである多様性と連携を生かした未来づくりを進めていかなければなりません。 
 このため、新年度は、新たな行財政運営方針に基づく重要な予算編成となります。消費税率の引き上げに伴う対応策など国の政策動向や海外の経済情勢等を十分見極めながら、これまでの行財政構造改革の成果を生かしつつ、県民から信頼される持続可能な行財政運営の推進に取り組みます。県議会各会派の提案等を踏まえながら、県民の安全安心を確保する防災・減災対策や、地域創生の推進をはじめ、「兵庫2030年の展望」でめざす「すこやか兵庫」の実現に向けた施策の展開など、県民の期待に応える予算を編成していきます。
 
 これより、提出議案の概要について、説明します。

(予算案件)
 まず、予算案件は、「平成30年度一般会計補正予算」等8件です。
 職員の給与改定について、県人事委員会からの報告及び勧告を踏まえ、国に準じて給料表の引上げを行います。また、期末・勤勉手当等についてもあわせて勧告どおり引上げを行います。
 予算規模は、一般会計で16億84百万円、公営企業会計で3億61百万円の増額です。
 これらの財源として、一般会計は、国庫支出金のほか、当初予算から増収が見込まれる地方法人特別譲与税を活用します。公営企業会計は、平成30年度当期純損益及び内部留保金を活用します。

(条例案件)
 条例案件は、「職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例」及び「兵庫県税条例の一部を改正する条例」 の2件です。
 兵庫県税条例の一部を改正する条例は、個人県民税の寄附金税額控除の対象に、公益財団法人ワールドマスターズゲームズ2021関西組織委員会に対する寄附金を加え、その取組への支援を促進するため、所要の整備を行うものです。

(その他案件)
 その他案件は、「公立大学法人兵庫県立大学第二期中期目標の策定」、兵庫県立芸術文化センターなど「公の施設の指定管理者の指定」 等14件です。

(専決処分承認案件)
 専決処分承認案件は、中学校教諭に対する懲戒処分取消等控訴事件の上告について、承認を求めるものです。

 以上で、提出議案の説明を終わります。

 議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますようお願いします。